【実証・比較】 効果的なクレンジングは「乳化」がポイント

クレンジングが4つ並んでいる

オイルクレンジングでメイクの汚れを落とす時に重要な「乳化」という行程を知っていますか?

乳化を知らないあなたは、洗浄力の高いオイルクレンジングを使用しているとはいえ、より効果的なメイク落としができていないかもしれません。

乳化とは一体どういったことをいうのか、また、乳化をすることでどんなメリットがあるのかを実証・比較してみました。

なぜオイルクレンジングに乳化が重要といわれるのか

白いクリーム

普段何気なく化粧落としをするために使用しているクレンジングですが、メイクの汚れ落ちが良いからと愛用している方が多い「クレンジングオイル」。

クレンジングオイルの特性を理解して、正しいクレンジング方法に必要な「乳化」を行いましょう。

乳化とは

クレンジングにおける乳化とは、本来混じり合わない性質を持つ水と油を、界面活性剤の力を使ってなじませることで、油性の汚れも水性の汚れも落としやすくし、見た目としては白く濁った色に変えるという特徴があります。

「乳化」の方法は、肌になじませたオイルに水を数滴含ませて、擦らないように優しくクルクルとなじませるだけ。
たったこれだけの作業で、クレンジングの時に肌にかかる負担を減らすことができるのです。

乳化と転相

w/o型とo\w型の違い

乳化と呼ばれる現象はオイルタイプの油分が主成分とされるクレンジングで起きますが、クリームタイプ・ミルクタイプのクレンジングを使用した時は乳化とは言わず、「転相」という言葉が使われます。

転相の場合も、乳化で体感する現象とほとんど同じで、転相が起こることで指先がフッと軽くなったように感じたり、肌へのなじみが良くなります。

もともと水分主体でつくられた成分であるクリームタイプやミルクタイプは、容器から適量を手にとった段階では、O/W型という「油が水に包まれた状態」です。
顔に乗せたときに、手や肌の温度で水分が蒸発してクリーム・ミルクに含まれていた水分が減少したあと、メイクの油分や皮脂と混ざり合ってクリーム・ミルク中に油分が多くなります。

このように、油分と水分の配分が逆転して「水が油に包まれた」W/O型になることが「転相」と呼ばれる現象です。
さらに、すすぎをすることで水分量が増えて、もう一度転相が起き、「油が水に包まれた状態」のO/W型に戻ることで、すすぎの際も負担なく洗い流すことができるのです。

初めからW/O型のオイルタイプは、一度水分を用いて「乳化」の作業を行い、O/W型にしてしまうと、再度W/O型に戻すことはできません。
そのため、W/O型のオイルタイプは、クレンジングオイルを肌になじませメイク汚れや皮脂汚れをとったうえで、水分を与えて乳化を行うという過程が重要になるのです。

オイルクレンジングの負担を減らす

クレンジングの種類

オイルクレンジングは、主に油分で構成され、界面活性剤が多く含まれるため、メイク汚れや毛穴汚れの落ちが良く、肌になめらかになじむことから、肌への摩擦が多くかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。

そんなデメリットをカバーするのが、「乳化」の役割のひとつ。
メイクなどの汚れを落とす油分は、すすぎのぬるま湯では水と油がすぐに混じらず、落としにくくなっています。
乳化という行程を挟むだけで、油性のクレンジングオイルが苦手な水分を含む汗などの汚れを落とす力や、すすぎの時の落としやすさ・すすぎ残しが改善されます。

しかし、乳化をして水分を含む汚れを落としやすくなるからと言って、洗顔料を使用したダブル洗顔をしなくても良いという訳ではありません。
肌には皮脂汚れや汗だけでなく、角栓の原因になるたんぱく質などが皮膚に残っている状態で、残ったたんぱく質がニキビや毛穴の黒ずみを引き起こしやすいので、クレンジングと洗顔は必ず別々に行いましょう。

「乳化するとメイクが落ちにくくなる」は間違い!

濃いメイクをした女性が手で顔を隠している

ヤフー知恵袋などを見ていると、「乳化をするとメイクが落ちにくくなる」といった口コミが挙げられていますが、これは大きな間違いで、むしろメイクや皮脂などの油性汚れだけでなく、汗などの水性の汚れも落ちやすくなるので一石二鳥なのです。
落ちにくくなるとされる場合は、以下のケースが考えられます。

乳化NG集

  • オイルクレンジングを手に出した段階で、乳化の作業をして顔に塗っている
  • 顔や手に水が大量についている状態である
  • 乳化の際の水の量が多すぎる

効果的に乳化をするには、乳化をするタイミングが重要です。
乳化をすればいいというものではないので、クレンジングの最初にオイルクレンジングを手にとった段階で水を含ませ、乳化をしても全く意味がありません。
また、乳化に使用する水の量が多すぎても、油分より水溶成分が多くなり、メイクの汚れ落ちが悪くなることがあります。

多くのクレンジングで取り入れられている「濡れた手や顔でも使える」タイプのクレンジングでも、オイルクレンジングを使用する場合は、手も顔もなるべくタオルで軽く水気を抑えてからの使用がおすすめです。

肌にあらかじめ水分が多く存在している状態でオイルクレンジングをのせてしまうと、その瞬間から乳化が始まってしまいます。
油性の汚れを落としにくくなるため、水分が大量に肌についている状態でのクレンジングは控えましょう。

効果的なクレンジングは「乳化」が決め手

乳化前と乳化後のクレンジングオイル

肌への負担が大きいとされるオイルクレンジングも、乳化を効果的に使えば肌のダメージを減らすことができます。

乳化ありのクレンジングがもたらすメリット

乳化をすることで、どんなメリットが肌にもたらされるのでしょうか。

乳化をするメリット
  • オイルクレンジングで通常落ちにくいとされる、水性の汚れが落ちやすくなる
  • クレンジングに水分を馴染ませる乳化をすることで、すすぎの回数が減る
  • 乳化によってさらに使用感が滑らかになり、摩擦による肌への負担が減る
  • オイルやメイクが肌に残る、すすぎ残しによる肌荒れを防ぐことができる

 

乳化を行うには水分が必要です。油性成分しか含まないオイルクレンジングでは、汗などの水溶性の汚れは落としにくいものでありますが、乳化で水分を少量なじませることによって、水溶性の汚れにも働きかけることができます。

また、通常は混じりにくい水と油を界面活性剤が融和するので、すすぎの時にいきなり水とオイルをなじませるよりも、より落としやすく、すすぎや肌を擦る回数も減るので、肌への負担を減らすことができるのです。

さらに、クレンジングが原因で引き起こされる肌荒れのひとつとしてあげられる「すすぎ残し」も、あらかじめ水とオイルを乳化の作業でなじませておくことによって、すすぎ残しを減らすこともできますよ。

オイルでクレンジング!正しい乳化のポイント

ヘアバンドを付けて水で頬をすすぐ女性

乳化のステップは大きくわけて3つ。

3つのポイントを押さえて、効果的に乳化を行い、肌への負担を減らしながら、しっかりとメイクを落とすクレンジングをしましょう。

乳化を含めたオイルクレンジングのポイント

1:手を清潔にしたうえで、顔と手の水気を拭き取り、クレンジングオイルを手にとる
2:クレンジングを、擦らないように40秒~1分程度で顔になじませる
3:数滴の水を手にとり、肌になじませていく
(※)このとき水の量が多すぎると乳化しにくいので、数滴ずつ顔につけていく
4:顔全体が白っぽくなり、オイルのもったりとした質感から、指先がフッと軽くなるような感触に変わったら、ぬるま湯ですすぐ

まず初めのポイントは、「濡れた手と顔のまま使用しない」ということから始まり、乳化までのクレンジングにかける時間は、短く・指先の力は抜いて優しく・鏡を見ながらクレンジングした際に顔の肉が動かないような力加減で、行ってください。

クレンジングが油性のメイク汚れになじんだら、水を数滴指先にとり、肌にくるくると馴染ませます。
水をつけた箇所から、オイルの色が透明から白っぽく変化していけば、それは乳化がしっかりできている証拠。

オイルの滑らかで伸ばしやすい使用感から、少し水分の含んだ軽い使用感に変わり、肌全体に牛乳を塗ったような色にオイルが変わったら、すすぎの合図です。

すすぎの際は、肌に負担をかけずにオイルを落としきることができる、32~34℃程度のぬるま湯を使用しましょう。
乳化をせずにクレンジングオイルをすすぐ時よりも、ぬるま湯との馴染みが良く、すすぐ回数も少なくすることができたら、乳化の作業を含んだクレンジングの完了です。

 

濃いメイクには専用リムーバーを使用して

ウォータープルーフのマスカラやアイライナー、ラメなどが含まれた化粧品を使用している場合は、クレンジングオイルを使用しても落ちにくく、乳化の作業を行うと水分に反応して、メイク料をさらに落としにくくなってしまいます。

落としにくい色の濃いメイクなどは、肌に残った状態だと肌荒れだけでなく、色素沈着を起こす可能性もあるので、ポイントメイク専用のメイクアップリムーバーを使用してから、通常のクレンジングを行いましょう。

 

【実証・比較】乳化をした肌・しない肌

乳化をする前とした後の顔比較

クレンジングの際に乳化を行ってからすすぎをした状態の肌と、乳化をせずにすすぎをした状態の肌では、すすぎの回数や肌への負担はどのように変わってくるのでしょうか。
実際に筆者の肌を使って、検証してみました!

本実験の条件

  • 筆者の両頬を使用(左頬を「乳化なし」、右頬を「乳化あり」に設定)
  • 肌タイプ:乾燥肌(ときどき敏感肌)
  • 使用したメイク料は化粧下地・BBクリーム・ルースパウダーのベースメイクのみ
  • 使用したクレンジングは、HACCI「クレンジングオイル ハニー」

【クレンジングのすすぎ回数】

乳化ありなしの比較表

クレンジングのすすぎ回数としては、乳化なしの場合が20回、乳化ありの場合は14回と、乳化ありの場合の方がすすぎにかかる回数が少ないことがわかります。

乳化をせずにそのまますすぎをすると、すすぎの段階で初めて乳化の現象が起こるため、肌の上のオイルとすすぎの水が反発して、すすぎにくい感覚がありました。

一方、乳化をした状態ですすぎをすると、すでにオイルの成分が少量の水分と混じり合っている状態なので、数回すすいだだけで白く膜を張った感じはなくなり、オイル独特のヌルヌルとした感触もなく、少ないすすぎ回数ですっきりと洗い流すことができました。

【肌への負担】

スキンチェッカーを使用した乳化前後の敏感度

乳化をした肌は、すすぎの回数が少ないだけでなく、乳化なしのすすぎの際に感じる、オイル独特のヌルヌル感を気にして肌を擦りすぎることがないので、肌にかかる負担も少なくなります。

乳化ありと乳化なしの肌を、ハリツヤ研究所規定のスキンチェッカーの「敏感度」という項目を使って比べてみると、一目瞭然。

乳化なしの場合は、すすぎの際に肌を擦りやすいことから、肌が赤く炎症を起こしやすい状態になっており、乳化ありの場合は、すすぎの回数や肌を擦る回数が少なく、乳化なしの状態よりも肌の赤みが少ないことがわかります。

肌を擦りすぎることによって、肌のうるおいを保つための皮脂まで流してしまい、乾燥などの肌荒れを引き起こしたり、ハリの低下につながってしまいます。

乳化をするかしないかの違いだけで、肌への負担度が変わるので、日常的に乳化の作業を取り入れてクレンジングを行いましょう。

【水分・弾力値のちがい】

乳化前後の水分・弾力値の変化

乳化をせずにゴシゴシと擦りながらすすぎをしてしまった肌は、赤みがでているだけではなく、水分値が低く、乾燥状態になっていることがわかります。

乾燥を引き起こしているだけでなく、肌の弾力値も低く、ハリの低下やたるみの原因にもなるので、乳化なしのオイルクレンジングはリスクが高いと言えるのです。

一方、乳化ありの肌の水分値と弾力値は、平均よりも数値が低いとはいえ、乳化なしのクレンジングよりもどちらも値が高く、乾燥を招きにくいため、乳化という行程は、うるおいを保ちながらクレンジングするために必要な作業なのです。

まとめ

オイルクレンジングを使用する際は乳化という行程を踏むことで、より効果的にメイク落としをすることができるだけでなく、摩擦による乾燥や肌荒れを防いで、日々肌を大切にケアすることができます。

乳化の方法を正しく取り入れて、日々のクレンジングから肌をいたわるスキンケアを心がけましょう。

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