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熊谷優子プロフィール

オーガニック化粧品のプロフェッショナル

熊谷 優子

大人ニキビは自然に治るのを待つよりも、つぶす方が早く治るのでしょうか?大人ニキビをつぶすと毛穴に詰まった皮脂や汚れなどの角栓が出てきて早く治るという意見があり、皮膚科でも炎症を起こしていない初期段階の大人ニキビをつぶす治療を行う場合があります。

ただ、大人ニキビをつぶすと悪化してニキビ跡が残るという話もあり、どちらが正しいケア方法なのかと迷ってしまいますよね。

大人ニキビをつぶすか迷ってしまいますよね。本記事ではつぶしてもいい大人ニキビの見分け方や、肌を傷つけない正しいつぶし方について説明していきます。

大人ニキビを自分でつぶしていいのか?

考えている女性

「大人ニキビをつぶすと早く治った」、「大人ニキビは絶対につぶしたりしてはいけない」など賛否両論の意見がありますが一体どちらが正しいのでしょうか?

結論からいうと、自分でつぶしても良い大人ニキビと、つぶしてしまうとニキビ跡が残ってしまったり、さらに炎症が悪化したりする可能性がある大人ニキビの両方があります。

以下で、つぶしても良いニキビと、つぶしてはいけない大人ニキビの見極めについて、説明していきます。

大人ニキビをつぶすべきか見極めるのは難しい

 

大人ニキビは炎症の程度によって5種類にも分かれるため、つぶして良い大人ニキビを個人の判断で見分けるのは難しいです。

大人ニキビは、炎症の進み具合によって白ニキビや黒ニキビ、赤ニキビに黄ニキビ、紫ニキビといった5種類に分かれていて、炎症が進んだ黄ニキビや紫ニキビをつぶしてしまうと、ニキビ跡が残ったり、大人ニキビがますます悪化したりしてしまう可能性があります。

特に黄ニキビは、中が炎症を起こして表面に白っぽい膿が見えることがあり、白ニキビと間違えてつぶしやすいため、黄ニキビか白ニキビかどうかは確実に見分けることが大切です。

今できている大人ニキビの種類を見極めることに自信がない場合には、セルフケアで大人ニキビをつぶして悪化させてしまうよりも、皮膚科など専門医に診てもらいましょう。

大人ニキビの炎症の段階を知ろう

白ニキビ

毛穴は閉じていて、皮脂が毛穴の中の「毛包」と呼ばれるところに溜まってブツブツができた状態。または、毛穴が開いて角栓が見えている状態。まだ炎症は起こしていない。

黒ニキビ

毛穴が開いて毛包の中に溜まった角栓が空気に触れて酸化し黒ずんだ状態のニキビでまだ炎症は起こしていない状態。

赤ニキビ

毛穴の中にアクネ菌などのニキビ菌が増殖し、炎症を起こした状態で赤く腫れたり、ときには痛みを伴ったりすることもある。

黄ニキビ

赤ニキビの炎症がさらに進み、化膿して膿が発生した状態。黄ニキビまで進行すると、徐々に毛包周辺の組織が破壊され始めるのでニキビ跡が残る可能性がある。

紫ニキビ

黄ニキビがさらに悪化すると膿に加えて、破壊された組織からの出血も混ざり、紫ニキビに進行する。紫ニキビになるとクレーターといって肌がでこぼこになる可能性が非常に高く、治療にかなりの期間と費用を要する。

炎症した大人ニキビをつぶすと、ニキビ跡を残してしまう可能性があるため、赤ニキビ・黄ニキビ・紫ニキビのときにはつぶさずに、丁寧に保湿をしながら炎症が落ち着くのを待つようにしてください。

自分の大人ニキビの種類が見極められないときや、赤みや膿がなかなか落ち着かない大人ニキビのときには、セルフケアをするよりも皮膚科医に診てもらうのがおすすめですよ。

炎症を起こしていない大人ニキビはつぶしても良い

気になって鏡を見る女性

大人ニキビの初期段階である白ニキビと黒ニキビは、まだ炎症を起こしていないため、セルフケアすると、大人ニキビを早く治せる可能性があります。

実際に皮膚科で白ニキビや黒ニキビの治療をする場合には、治療法の1つとして大人ニキビの中身を取り出す面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)という治療を行っています。

セルフケアで大人ニキビをつぶす場合も、毛穴に詰まった角栓をきれいに取り除くことができれば早く治る可能性があるので、自分の大人ニキビが白ニキビや黒ニキビだった場合には、肌を傷つけない正しい方法で取り除くといいでしょう。

【注意】膿がある大人ニキビはつぶさないで!

黄ニキビや紫ニキビのように膿んだ大人ニキビは、痛みがあったり痒みがあったりするため、すぐにつぶして膿を外に出したい、と考える人もいるかと思いますが、炎症を起こした大人ニキビをつぶしたり刺激を加えたりする行為は控えましょう。

膿を持った大人ニキビをつぶしてしまうと、毛穴周りの組織を破壊して炎症が広がり、炎症が治まってもニキビ跡が残ってしまいます。

さらには、大人ニキビができて炎症が進むとアクネ菌が繁殖し、肌は活性酸素を発生させて攻撃しはじめます。大人ニキビに活性酸素が増えることでシミの元となるメラノサイトが活性化してしまい、メラニンが大量に生成されることで色素沈着を起こす可能性が高くなってしまうのです。

自分で大人ニキビをつぶすときの注意点

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白ニキビや黒ニキビをつぶすことで早く大人ニキビを治すことが可能ですが、自分の指で大人ニキビをつぶすと力の入れすぎで大人ニキビや周辺の肌組織を破壊してしまったり、患部や器具の十分な殺菌が行われなかった場合に雑菌が大人ニキビに付着して悪化したりして、ニキビ跡や色素沈着のリスクがあるということも覚えておきましょう。

自分の指で大人ニキビをつぶすのは、炎症が進行してしまったり跡が残ったりするリスクが高いので皮膚科医の診療のもと、正しい方法で大人ニキビをつぶしてもらうのが1番ですが、できるだけ安全に白い大人ニキビをつぶす方法を紹介します。

必ず白・黒ニキビの状態の大人ニキビをつぶすこと

大人ニキビをつぶすのは、今できている大人ニキビの種類が白ニキビ黒ニキビ、どちらかのときだけにしましょう。

赤ニキビや黄ニキビ、紫ニキビといった炎症している大人ニキビをつぶすと、ニキビ跡が残ってしまう原因になりかねないため、絶対につぶさないようにしてくださいね。

また皮膚科では、白ニキビの表面に針で小さな穴を開けて大人ニキビの中身を取り出す「面皰圧出」という治療法で大人ニキビをつぶしていますが、セルフケアのときに針を使うのも控えてください。

正確に穴を開けられなかったり、肌の奥まで刺してしまったりと大変危険なのでやめておきましょう。

セルフケアで大人ニキビの中身を取り出すのであれば、大人ニキビに針を刺す方法ではなく、ほんの少しの力で大人ニキビの中身を取り出すことができるコメドプッシャーというアイテムを使うのがおすすめですよ。

顔や手・指に雑菌が付着しないようにする

雑菌が毛穴に入り込むと、大人ニキビを悪化させる原因になるので、大人ニキビをつぶす前には、雑菌が付着している顔や手指を念入りに洗って清潔にしておきましょう。

1番大人ニキビをつぶすのに適しているときはお風呂上がり。顔や手も清潔な状態で、お風呂の温度で毛穴も開き、水分で肌が柔らかくなっているので大人ニキビをつぶしやすい状態になっています。

専用の器具を正しく使う

白ニキビはコメドとも呼ばれており、コメドを押し出すためのコメドプッシャーという専用の器具もあります。

雑菌が付着した器具が大人ニキビに触れるとさらに雑菌が繁殖する原因になるので、大人ニキビをつぶす前には、雑菌が入らないように必ず殺菌して清潔なコメドプッシャーを使うようにしましょう。

コメドプッシャーの正しい使い方としては、周りの健康な皮膚まで傷つける恐れがあるので、押し付けすぎないことが重要です。

2~3回軽く押さえてみて取れなかったら諦めましょう。

大人ニキビをつぶした後のスキンケア方法

大人ニキビをつぶしたら終わりではありません。

つぶした後のケアも大人ニキビを悪化させないためにも大切なことなので、大人ニキビをつぶした後はスキンケアを入念に行いましょう。

4-1丁寧な保湿を心がける

化粧水を取る手

大人ニキビの主な原因は皮脂の過剰分泌ですが、ニキビができてしまうからと保湿しないという声も多く聞かれます。

しかし、保湿することで大人ニキビができたり悪化したりする訳ではなく、保湿方法に問題があるのです。保湿せずにいると肌が乾燥し、紫外線やアレルゲン物質などの外的刺激から肌を守ろうと皮脂が過剰に分泌されてしまいます。

セラミドやヒアルロン酸などが配合された化粧水で潤いを与え、油分が少ないクリームなどでより丁寧な保湿を心がけることで肌の状態が整い、さらに大人ニキビができにくい肌を目指すことができます。

白ニキビや黒ニキビなどの大人ニキビをつぶした後の毛穴は開いているので、毛穴を収縮させる作用のある「収れん化粧水」や大人ニキビ専用の化粧水を使うのがおすすめです。

大人ニキビ専用の塗り薬でケアを行う

薬を塗ろうとする女性の手の画像

清潔を保つことが大人ニキビをつぶした後の肌にとって重要なので、つぶした大人ニキビには、大人ニキビ専用の薬を塗りましょう。

手軽にドラッグストアで購入することができ殺菌作用のある、大人ニキビ専用の「PAIR」という塗り薬も大人ニキビができてしまったときのケアや、大人ニキビをつぶした後のケアにおすすめです。清潔な綿棒やコットンを使い、大人ニキビをつぶしたところに刺激を与えないようやさしく塗ることがポイントです。

大人ニキビの予防法

大人ニキビをつぶす必要が無くなるよう、大人ニキビを予防していくことも健やかな肌を目指すために大切です。大人ニキビができる原因を取り除く方法や、おすすめのスキンケア用品を紹介します。

毛穴を詰まらせないこと

大人ニキビができる原因は、毛穴に皮脂や古い角質、汚れなどが詰まってしまうことで起こります。

肌のターンオーバー(肌の新陳代謝)が乱れていると、正常に古い角質が剥がれないためにどんどん肌の表面に溜まっていきます。肌のターンオーバーが乱れると、角質細胞が正常に角化せずに潤いのない角質になってしまい、ゆがんだ角質層になってしまいます。

健康的な肌は、潤いに満ちた角質層が形よく並び、程よい量の皮脂膜で肌を守っているのですが、肌のターンオーバーが乱れている状態では角質層の水分と皮脂のバランスが乱れて乾燥しているため肌のバリア機能が低下し、あらゆる外的刺激から肌を守れない状態となっています。

肌が乾燥するということは、肌のバリア機能が低下している状態で紫外線などあらゆる外的刺激から肌を守るために皮脂によって肌を守ろうと働きますこうしたメカニズムが皮脂の過剰分泌を招いてしまい、毛穴に皮脂などが詰まりやすくなってしまうのです。

毛穴詰まりを解消するには、きめ細かい泡でやさしく洗う正しい洗顔方法で毛穴汚れを落とし、肌のターンオーバーを正常にするために睡眠や食生活などの生活リズムを正しましょう。

皮脂の過剰分泌を抑えること

両頬に手を添えて目をつむる女性

大人ニキビができる主な原因には、肌の乾燥による皮脂の過剰分泌も含まれます。肌が乾燥すると肌内部にある水分の蒸発を防ごうと皮脂を過剰に分泌させようとする働きが起き、過剰に分泌された皮脂で毛穴が詰まって大人ニキビができてしまうのです。

皮脂の過剰分泌を抑えて大人ニキビを予防するためには、肌の角質層にあり潤いを保つ働きをしているセラミドやヒアルロン酸などの高保湿成分が配合された化粧品や、皮脂を抑える働きがあるビタミンC誘導体が配合された化粧品の使用がおすすめです。

他におすすめする配合成分のポイントとしては以下の4つがあげられます。

■アルコールフリー
アルコール(エタノール)が配合されているとさらに乾燥を招くおそれがあるためアルコールが入っていない化粧品を選ぶ。

■オイルフリー
油分はニキビ菌のエサとなり悪化する可能性が高いためオイルフリーか、油分が少ない化粧品を選ぶ。

■グリチルリチン酸2K
抗炎症作用が期待できるため大人ニキビをつぶした後のケアにも良い。

■サリチル酸
ケミカルピーリングにも使われており、古い角質を溶かして柔らかくするため角質の除去に役立つ。

大人ニキビ専用のスキンケア用品なら、保湿成分や抗炎症作用が配合され、アルコールやオイルフリーで作られていることが多いのでおすすめです。

清潔を保つこと

手には雑菌が多く付着しているため、安易に顔を触らないようにしましょう。見落としがちですが、寝汗や垢などが付着している枕カバーやシーツなどには雑菌が付着していて、垢などをエサに温かい環境で繁殖してしまいます。いくら顔を清潔に保っても、寝具が清潔でないと雑菌が毛穴に入り込んで大人ニキビができてしまう可能性もあるのです。

枕カバーやベッドシーツなどの寝具は、週に2回は洗濯してこまめに取り換えるようにしましょう。シーツの取り替えがむずかしいという方は、フェイスタオルなどを敷いてこまめに取り換えるようにすると清潔を保てます。

UVケアを行う

日焼け対策 サングラス 帽子 日傘

 

肌の乾燥により皮脂が過剰に分泌されて大人ニキビができているところは、角質層の水分と皮脂のバランスが乱れて肌のバリア機能が低下しているため、外的刺激である紫外線が当たると色素沈着を起こす可能性があります。大人ニキビができているときでもUVケアは念入りに行いましょう。

日焼け止めを選ぶ際のポイントは、紫外線吸収剤フリーやオイルフリーでSPF20・PA++程度の日焼け止めを選びこまめに塗ること。

日焼け止めのSPFやPAの数値が高いと刺激の強いオイルクレンジングで落とさなければならないため、大人ニキビに過剰な刺激を与えることになってしまいます。

さらに、大人ニキビ肌専用のノンコメドジェニック処方の日焼け止めなら、ニキビの原因となるアクネ菌を発生させにくい成分で作られているのでおすすめです。

まとめ

どんなに上手に大人ニキビをつぶすことができても、ホルモンバランスが乱れていたり正しい生活習慣が送れていなかったりする人は、大人ニキビを繰り返し再発してしまいます。大人ニキビをつぶすことがないよう、日頃から正しい生活習慣を送り、大人ニキビができにくい体質を目指すことが大切です。

間違った大人ニキビをつぶす方法は、大人ニキビの炎症を悪化させニキビ跡の原因になるため、できる限り皮膚科医に診てもらうことをおすすめします。

大人ニキビを早期に対処・予防し、美肌を目指していきましょう。

この記事を書いた専門家

熊谷優子プロフィール

オーガニック化粧品のプロフェッショナル

熊谷 優子

美容に関して興味が尽きず、アロマの資格を取得するなど特に自然派化粧品に関する知識を深めている。現在は美容系ライターとして毎月美容に関する記事を執筆している。

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