しわやほうれい線を気にして鏡を見ている女性
西村陽子プロフィール

エイジングケアとインナービューティーのスペシャリスト

西村 陽子

「ほうれい線が目立って気になる…」という方も多いですよね。

ほうれい線には浅いほうれい線と深いほうれい線があり、できかけのほうれい線なら消すことができるのを知っていますか?

ほうれい線の発生や悪化を防ぎたいと思うのなら、ほうれい線はどのようにして発生するのか、まずはしくみを知ることからはじめましょう。

本記事ではほうれい線ができるしくみから、浅いほうれい線と深いほうれい線の違いや、深いほうれい線にならないためのセルフケアなどについて詳しく解説します。

そもそもほうれい線とは?

頬に手を添えて悩む女性

ほうれい線といえば「鼻の横にできるシワ」だと思っている方も多いと思いますが、ほうれい線とは何なのか、正しい定義を確認しておきます。

まず、大前提として、ほうれい線のシワはいわゆる加齢が原因のシワとは発生のメカニズムが少し違うということを知っておきましょう。

ほうれい線は年齢を重ねた方だけでなく、子どもや若い方にも見られ、顔の構造上、筋肉を動かしたときにできる線(シワ)を指します。

誰でも口角を上げて笑顔を作ると、自然とほうれい線にシワが入りますよね?

ほうれい線のできる場所は医学的には「鼻唇溝(びしんこう)」と呼ばれていて、顔の筋肉の境目にあたる場所です。

一般に美容において「ほうれい線」と呼んでいるのは、顔の筋肉を動かさないときでも、普段からほうれい線の場所にシワがある状態を指しています。

ほうれい線とは何かが詳しく書かれている記事はこちら

ほうれい線には「浅いほうれい線」と「深いほうれい線」がある

しわやほうれい線を気にして鏡を見ている女性

ほうれい線のシワはある日突然はっきりと現れるものではありません。

最初は、笑顔を作った後にうっすらとしたシワが残るくらいです。

できかけの浅いほうれい線は、シワが肌表面の表皮内にとどまっています。

20代以下の若い方に見られるほうれい線は、ほとんどが表皮内にある浅いほうれい線で、30代以上の方に見られるほうれい線も、出てきたばかりの頃は浅いほうれい線である場合がほとんどです。

浅いほうれい線のうちに適切な対処を行わず、そのまま放置していると、次第にほうれい線が深くなってきます。

浅いほうれい線が肌の表皮内に収まっているのに対し、深いほうれい線は肌の表皮の下の真皮にまでシワが及んでいます(下図参照)。

表皮性シワ真皮性シワ
表皮性シワ真皮性シワ

真皮にまで及んだほうれい線は、溝が深いのでくっきりと目立ち、スキンケアなどのセルフケアでは消すことができなくなります。

浅いほうれい線は、早めに対処をすれば消すことも可能です。

ほうれい線は、深いほうれい線にならないうちに早め早めの対処をすることが重要なのです。

あなたのほうれい線をチェック!

ほうれい線はできかけの浅いうちなら改善ができることがわかりましたが、「自分のほうれい線が浅いほうれい線かどうかわからない」という方も多いかと思います。

また、ほうれい線は人によってできやすい方とそうでない方がいます。

自分のほうれい線についてチェックをしてみましょう。

ほうれい線の深さをチェック

チェック1

  1. 20代以下である
  2. 頬を上にひっぱるとほうれい線が完全に消える
  3. ほうれい線が出ているときと、そうでないときがある
  4. 肌が乾燥しがち
  5. 冷えやむくみがある
チェック2

  1. 30代以上である
  2. ほうれい線がいつも出ている
  3. 肌のたるみが気になる
  4. 肌が乾燥しがち
  5. パソコンやスマホを長時間使うことが多い

【チェック1】のほうが当てはまる数が多い方は浅いほうれい線、【チェック2】の方が当てはまる数が多い場合は深いほうれい線になっている可能性が高いでしょう※。
※チェックはあくまでも目安です。

ほうれい線のできやすさをチェック

鏡をみて悩む女性

ほうれい線は誰にでもできるわけではなく、ほうれい線のできやすさは人によって異なります。

以下にほうれい線ができやすい方の特徴を挙げますので、当てはまる方は、普段からほうれい線が出ていないか、こまめに気をつけることをおすすめします。

ほうれい線ができやすい方の特徴

  1. 肌が乾燥している
  2. むくみやすい
  3. 横向き寝やうつぶせ寝をしている
  4. 食生活が乱れがち
  5. 最近急なダイエットをした
  6. 猫背、足を組むなど姿勢が悪い
  7. 睡眠不足
  8. 紫外線に当たる機会が多い
  9. フェイスラインや目の下などに肌のたるみが目立つ
  10. 食事の時よく噛まない
  11. タバコや飲酒が多い
  12. パソコンやスマホを長時間使う
  13. 首こりや肩こりがひどい

当てはまる数が多ければ多いほど、ほうれい線はできやすくなります。

また、「丸顔」「顎が小さい方」「頬骨が高い方」は骨格が原因でほうれい線ができやすいと言われています。

生まれつきの骨格が原因のほうれい線は、セフルケアなどでは改善が難しいので、「どうしてもほうれい線を消したい」という場合は、美容整形などが必要になってきます。

できかけの「浅いほうれい線」は消せる

美しい肌を持つ女性

表皮内に収まっている浅いほうれい線なら、今すぐ対処すれば消すことも可能です。

浅いほうれい線が発生する原因と、浅いほうれい線が消えるしくみについて解説します。

浅いほうれい線ができるしくみ

浅いほうれい線ができる原因はいくつかありますが、主な原因は「肌の乾燥」と「むくみ」「生活習慣」です。
それぞれについて詳しく見てみましょう。

肌の乾燥

肌の乾燥が起こる原因はたくさんありますが、最も多いのが、肌が本来持っている「肌の水分を保つ働き」が低下することです。

肌の水分は、表皮の一番外側にある角質層と呼ばれる組織によって保たれています。

角質層の中で、肌の水分を保つ働きをしているのは、肌の保湿因子と呼ばれる以下の3つの成分です。

【肌の保湿因子】

肌の保湿因子

  • 「皮脂膜」→角質層の表面を多い、肌の水分が蒸発するのを防ぐ
  • 「細胞間脂質」→角質細胞と角質細胞の間を埋める脂質で、肌の水分を挟み込んで抱え込む
  • 「天然保湿因子(MNF)」→角質細胞内にある保湿成分

肌の保湿因子によって角質層に適度な水分が保たれていると、肌はふっくらと潤ってハリがあり、ほうれい線が一時的に出てきてもすぐに元に戻ります。

間違ったスキンケアや、食生活の乱れ、ストレスなどが原因で肌の保湿因子が減少すると、角質層は十分に水分を保つことができません。

角質層の水分量が低下すると、肌がカサついてハリを失い、ほうれい線にシワが入った際に、肌にうっすらとシワが残ってしまうのです。

むくみ

鏡を見て困っている女性の写真

「ほうれい線ができる時とできない時がある」「夕方になるとほうれい線が出てくる」という場合、肌のむくみが原因で浅いほうれい線が出てきた可能性があります。

特に、夕方になると足がだるくなる方や、冷え性の方などは体がむくみやすく、顔にむくみが出ることで、頬の部分がたるみ、ほうれい線ができることがあります。

生活習慣

ベッドの上に本や毛布が散らばっている様子の写真

ほうれい線は生活習慣やクセが原因で発生することもあります。

特に20代以下の若い方のほうれい線で、片方だけに見られるほうれい線は、加齢が原因ではなく、様々な生活上のクセや習慣がほうれい線の原因となっていることがあります。

「いつも同じ側を下にして寝る」「頬杖をつく癖がある」といった方は要注意で、どちらか片方の頬に力が繰り返し加わることで、ほうれい線を生じさせている可能性があります。

また、急なダイエットを行うと、頬にたるみが生じ、一時的にほうれい線が出てきたという方もいます。

20代以下の若い方の場合、浅いほうれい線をそのまま放置しておいてもどんどんとシワが深くなっていくということは稀です。

30代以降の場合は、加齢や、紫外線、肌のたるみなどの様々な原因が重なることで、浅いほうれい線が深いほうれい線になっていくことがあります。

30代以降は浅いほうれい線が深いほうれい線にならないように、早めに対処する必要があります。

ほうれい線の原因について詳しく知りたい方はこちら

浅いほうれい線を改善する方法

浅いほうれい線は早めに原因を知って対処をすれば十分改善が可能です。浅いほうれい線が改善するしくみを見てみましょう。

肌のターンオーバーを整えて浅いほうれい線を改善

できかけの浅いほうれい線は、ほうれい線のシワが肌の表皮内にとどまっている状態です。

肌の表皮は一定の周期で新しい細胞に生まれ変わっているため、適切なケアをしていればほうれい線を消すことも可能です。

表皮が一定の周期で生まれ変わることを「肌のターンオーバー」といいますが、肌のターンオーバーは、次のようなしくみで行われています。

肌のターンオーバーの仕組み

肌のターンオーバー

  1. 表皮の基底層で新しい細胞(角化細胞)が作られる
  2. 角化細胞は少しずつ時間をかけて(約14日管)肌表面に上がっていき、角質層に上がる際に核を失って角質細胞となる
  3. 角質層内では、角質細胞が層状に重なり合うようにして、角質層内に適度な水分を抱え込む
  4. 一定周期(約14日間)がすぎると、角質層が剥がれ落ちる

肌のターンオーバーが行われることによって表皮内の細胞は新しい細胞に入れ替わっていくので、ほうれい線のシワが表皮内の変形であれば、ターンオーバーによって改善することが期待できます。

また、浅いほうれい線の原因である肌の乾燥は、角質層の肌の保湿因子の減少によって起こりますが、肌の保湿因子のうち「細胞間脂質」と「天然保湿因子(MNF)」は肌のターンオーバーの際に作られるので、肌のターンオーバーがスムーズに行われると、角質層の水分量が増えていき、浅いほうれい線が改善していきます。

肌のターンオーバーを整えるために有効なことは次の通りです。

肌の保湿

ミルク背景をバックに女性が頬に手をあてている

肌が乾燥していると、角質層が硬くなり、角質がうまく剥がれ落ちずに肌に残ってしまうことがあります。

スキンケア化粧品で肌を保湿すると、角質が柔らかくなり、角質がスムーズに剥がれ落ちて、肌のターンオーバーが整っていきます。

食生活を見直す

食べ物 野菜

肌のターンオーバーを整えるには、肌のターンオーバーに必要な栄養素を積極的に摂ることも大切です。

肌のターンオーバーに必要な栄養素

栄養素

多く含む食べ物

タンパク質

肉類、魚類、大豆製品など

ビタミンA

レバー、うなぎ、人参、かぼちゃなど

ビタミンB2

レバー、卵黄、チーズなど

ビタミンB6

マグロ、カツオ、にんにくなど

ビタミンC

パプリカ、ブロッコリー、キウイ、柑橘類など

睡眠を十分にとる

ベッドで寝ている女性
睡眠中には「成長ホルモン」という肌のターンオーバーを活発化させるホルモンが分泌されています。睡眠不足が続くと、肌のターンオーバーが滞り、肌が乾燥してほうれい線が消えにくくなります。

肌の保湿を行ってほうれい線を改善

ミルク背景をバックに女性が頬に手をあてている
できかけの浅いほうれい線なら、日々のスキンケアでしっかり保湿を行うことで十分改善が可能です。

スキンケア化粧品を選ぶ際は、角質層にある肌の保湿因子に近い成分を配合した化粧品を選ぶと良いでしょう。

肌の保湿因子に近い保湿成分

成分名

説明

セラミド
(ヒト型セラミド)

細胞間脂質の主成分

セラミド2、セラミド3、セラミドAPなどと表示される

アミノ酸

天然保湿因子(NMF)の主成分

プロリン、アルギニン、セリン、バリンなどと表示される

PCA-Na

天然保湿因子に含まれる成分

乳酸

天然保湿因子に含まれる成分

また、以下の保湿成分も肌への刺激が少なく、保湿効果が高いのでおすすめです。

成分名

説明

ヒアルロン酸

高い保湿効果を持つ

ヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸など

コラーゲン

高い保湿効果を持つ

加水分解コラーゲン、ナノコラーゲンなど

リピジュア

人の涙をモデルにして作られた保湿成分

ヒアルロン酸の2倍の保水力を持つ

ポリクオタニウム-54とも表示される

むくみ解消すると浅いほうれい線が改善

鏡を見る女性の写真

浅いほうれい線のうち、肌のむくみが原因である場合は、「むくみやすい体質」を改善することで、ほうれい線が改善されていきます。

むくみの正体は細胞と細胞の間に溜まった水分です。

通常体内の水分は、血管から染み出した水分(リンパ液)が体内を巡り、血管とリンパ管に吸収されて最後は静脈に戻るというサイクルで循環しています。

水分を採りすぎの方、塩分をとりすぎの方、睡眠不足や過労で腎臓の働きが悪い方などむくみが出やすいと言われています。

また、座りっぱなし、立ちっぱなしの時間が長い方、運動不足の方、体が冷えやすい方などは、血行が悪くなりがちです。

血流とリンパの流れは連動しているので、血行が悪いとリンパの流れも悪くなり、体に水分がたまりやすくなります。

運動やストレッチなどにより筋肉を使うと、筋肉の収縮によって血行が促され、リンパの流れも良くなります。むくみが気になる方は、「同じ姿勢を長く取らない」「適度な運動をする」ということを心がけましょう。

生活習慣を見直すとほうれい線が消える!

ベッドの上に本や毛布が散らばっている様子の写真

毎日の習慣やクセは自分ではなかなか気づきにくいものです。

ほうれい線が片方にだけ出てきたという方は、「頬杖をつく」「同じ側で寝ている」といった習慣がないか一度見直してみましょう。

習慣やクセが原因の浅いほうれい線は、原因に気づいて改めるだけで、ほうれい線が薄くなったり消えていく可能性が十分にあります。

「深いほうれい線」は消すのが難しい

ほうれい線が気になっている女性

「深いほうれい線」とは、シワが肌の表皮の下にある真皮にまで及んだ状態を指します。

真皮の変形を伴った深いほうれい線は、スキンケアなどでは消すことが難しく、普段からくっきりと目立つようになってしまいます。

ほうれい線のシワが真皮にまで及ぶ原因は大きく分けて3つあります。

  1. 肌の弾力を保つ成分の減少による「肌のたるみ」
  2. 紫外線によって発生した「活性酸素」
  3. 肌を支える筋肉の衰え

シワやたるみを引き起こす

真皮内には、コラーゲンやエラスチンといった繊維が網の目のように張り巡らされていますが、コラーゲンやエラスチンが減少すると、ほうれい線のシワが真皮内にまで及び、深いほうれい線となって肌に目立つようになります。

紫外線によって発生する「活性酸素」はコラーゲンやエラスチンを生産する「繊維芽細胞」にダメージを与えます。

また、加齢によって肌の下にある顔の筋肉(表情筋)が衰えると、筋肉が肌をしっかりと支えることができなくなり、肌にたるみが生じてほうれい線が深くなってしまいます。

真皮にまで及んだほうれい線は、スキンケアなどでは改善することは難しく、消すためには美容皮膚科などでの治療が必要です。

以下の記事に深いほうれい線の改善方法が詳しく書かれてあるので、参考にしてみてくださいね。

ほうれい線の皮膚科での治療法が詳しく書かれてある記事はこちら

ほうれい線ケアは今すぐはじめましょう!

女性が微笑む口元の写真

ほうれい線のケアは、深いほうれい線にならないうちに、できるだけ早めに行うことが大切なことがわかってもらえたでしょうか?

ほうれい線ケアの基本は日々のスキンケアです。浅いほうれい線を予防し、深いほうれい線にしないためには、毎日の保湿ケアが欠かせません。

正しい保湿について詳しく知りたい方はこちら

また、ほうれい線を予防、改善するには、血行を促進し、むくみを解消する顔ヨガやエクササイズ、マッサージなどが有効です。

エクササイズやマッサージについて詳しく知りたい方はこちら

浅いほうれい線なら、まだまだ改善することは十分可能です。

「ほうれい線が出てきたばかり」「ほうれい線ができそう」といった初期段階で気づくことが、深いほうれい線を防ぐためのカギとなってきます。

浅いほうれい線に気づいたあなたはラッキーです。

今すぐほうれい線ケアを初めて深いほうれい線にならないようにしましょう!