あなたの乾燥肌は汗のせいかも?汗がもたらす肌の乾燥と肌トラブル

乾燥肌 原因 - update2018.10.11
汗を拭く女性の画像
ハリツヤ編集部

30代からの肌悩みを解決するプロ集団

ハリツヤ研究所編集部

汗は人の体の温度を一定に保ち、体内の老廃物を排出してくれる、人にとってなくてはならないものですが、時に汗は肌にとって悪影響を及ぼす存在になってしまいます。

汗が肌にもたらす影響についてご紹介していきます。

汗について

sweat

汗が出る仕組みや、汗の種類についてご紹介します。

汗の種類

人の汗は、汗腺という部位から体外に排出されます。

また、汗腺には「エクリン腺」「アポクリン腺」の2種類があり、出る汗の種類も異なります。

〈エクリン腺〉

エクリン腺の役割は体温の調節です。そのためエクリン腺はほぼ全身に存在し、エクリン腺の汗は汗孔という出口から肌表面に出ます。

汗は弱酸性で、汗の成分の99%が水分、残りはほぼ塩分とミネラルになっています。

エクリン腺から出る汗は、成分の通りほぼ水分なので汗自体は臭いません。

しかし、かいた汗を肌の上で放置してしまうと、通常は弱酸性に保たれている肌が、細菌の好むアルカリ性に傾いてしまいます。

肌がアルカリ性に傾いてしまうことで細菌の活動が活発化し、いわゆる「汗臭さ」の原因になってしまうことがあります。

〈アポクリン腺〉

アポクリン腺の役割は、体臭を作り出すことにあります。

そのためアポクリン腺は脇や陰部、耳などの限られた部分にのみ存在し、アポクリン腺の汗は毛穴を出口にして肌表面に出てきます。

出る汗はアルカリ性で、成分の70%程度が水分、残りはタンパク質、脂質、アンモニアなどの成分となっています。

アポクリン腺から出る汗は、アルカリ性であることに加え、タンパク質や脂質も含んでいるので細菌の大好物です。

汗自体がワキガや加齢臭などの臭いの元になります。

体にいい汗・悪い汗

人がかく汗のほとんどは、エクリン腺から出る汗です。

このエクリン腺から出る汗にも実は体にとって「いい汗」と体にとって「悪い汗」の2種類があるのです。

体にとっていい汗の特徴は、まずサラサラしていること、そして臭いがほとんどしないことです。

いい汗がサラサラして臭いが少ない汗になる理由は、汗の成分のほとんどが水分だからです。

その汗の成分中に含まれている塩分・ミネラルが少なく、汗をかいても肌がアルカリ性に傾きにくいため、臭いのもととなる細菌が活発になりにくいからです。

いい汗は、かくことで体温が調節されるので、かいた後に爽快感を感じやすいですし、熱中症にもなりにくくなります。

反対に、体にとって悪い汗の特徴は、ベタベタしていること、そして臭いが強いことです。

悪い汗がベタベタで臭いが強いのは、汗に含まれる塩分とミネラルの量が多いためです。

悪い汗はかいてしまうとなかなか蒸発せず、いつまでもベタベタするので体温調節がうまくいきません。

そのため不快感はもちろん、疲労感を感じたり、時には熱中症の原因ともなってしまいます。

最近は毎年夏の時期になると、各メディアで「熱中症対策」が話題になります。

それは、悪い汗をかく人が増えていることも理由の一つだと考えられるのです。

このように、同じエクリン腺から出る汗でも違いが生まれてしまう理由は、汗腺の働きに差があるからです。

通常、汗腺は毛細血管から塩分やミネラルが混ざった水分を吸収した後、体に必要な塩分・ミネラルは再び体に戻して、わずかな塩分やミネラルを含む水分を汗として排出する役割を果たしています。

しかし、悪い汗は汗腺が正常に働いていないために、その役割をうまく果たせず、体に必要な塩分やミネラルも汗として排出してしまいます。

体にとっていい汗を出すためには、汗腺の働きを正常にすることが必要なのです。

汗腺を正常に働かせるには

汗腺をうまく働かせ、いい汗をかくために最も効果があることは、積極的に体を動かして汗をかくことです。

汗腺は、その汗腺がある部位をあまり動かさないでいると、汗をかく必要がないため、どんどん働きが悪くなってしまいます。

汗腺の働きが悪くなってしまうと、体に必要な塩分やミネラルも汗として排出してしまうので、悪い汗ばかりかくようになります。

さらに、汗腺の働きが衰えると汗自体が出にくくなって、熱が体にこもってしまう熱中症の原因にもなりかねません。

そのため、たくさん汗をかいて、汗腺を鍛える必要があるのです。

汗腺を鍛えるための方法としては、普段から適度なウォーキングなどの運動を心がけることや、たくさんの汗をかく半身浴がおすすめです。

汗をかきたくないと運動をしない生活を続けていたり、エアコンの効いた部屋にこもってばかりいると、汗腺の機能は衰えてしまい、いい汗が出るようにはなりません。

汗腺を正常に働かせていい汗をかけるようになるには、日頃からたくさん汗をかくように心がけましょう。

乾燥肌の原因の一つは汗だった

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乾燥肌といえば、冬の空気が乾燥している時期になりやすいイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

しかし、乾燥肌になってしまう原因は空気の乾燥以外にもたくさんあり、冬とは真逆の気候を持つ高温多湿の夏にも、乾燥肌になってしまう原因はあるのです。

高温多湿でも乾燥肌が起こってしまう原因の一つは、意外にも汗によるものです。

乾燥肌のメカニズム

乾燥肌とは、肌の水分と油分のバランスが崩れたときに起こり、皮膚の表面部分である角質層の水分が減少してしまっている状態のことをいいます。

本来、皮膚の表面を覆っている角質層は、角質細胞がまるでレンガのように整然と並び、積み重なっている構造をしています。

この角質細胞がレンガのように並んでいる角質層ならば、肌の内部の水分の蒸発を防ぎ、外部からの異物の侵入も防ぐ働きをしてくれるので、健康的な潤った肌になるのです。

しかし、きちんと整った角質層のためには、角質層の中に水分が十分である必要があるのですが、角質層を満たす保湿成分が不足している場合、肌は乾燥してしまいます。

角質層を十分な水分で満たすためには、保湿成分である「NMF(天然保湿因子)」「セラミド」、そして「皮脂膜」が必要になります。

NMF(天然保湿因子)とセラミドという保湿成分は、角質層に満たされることで肌に潤いを与え、角質細胞がレンガのようにきちんと並ぶように働きかけます。

また、汗と皮脂が混ざり合い、角質層の表面を膜のように覆っている皮脂膜は、潤っている角質層の水分が蒸散することを防ぐラップのような役割を果たしています。

また、外部の刺激や肌の細菌の繁殖を防ぐ役割もこなしています。

これらの角質層を潤わせ、その潤いを守ることで外部からの刺激からも肌を守る機能のことを、肌のバリア機能というのです。

肌のバリア機能は、体質や年齢、空気の乾燥、ライフスタイルといったさまざまな要因が影響してきます。

その影響によって皮脂の分泌量が低下したり、肌を守っている保湿成分が減少してしまい、正常に働くことができなくなってしまいます。

肌のバリア機能がきちんと機能しなくなった肌は、乾燥にも外部からの刺激にも弱くなってしまうのです。

汗と皮脂膜の関係

皮脂膜は汗と皮脂が混ざり合ってでき、肌の潤いを保つとともに、肌を酸性に保ち細菌の繁殖を防ぐこと、外部の刺激から肌を守る役割を果たしています。

皮脂膜は、肌のバリア機能のためにはなくてはならないものです。

しかし、皮脂膜を作るために皮脂と混ざる汗は、どんな汗でもいいというわけではありません。

肌の表面で皮脂と混ざり皮脂膜を作ることができるのは、エクリン腺から出る塩分やミネラルをあまり含まない、いい汗なのです。

もう一方の汗腺であるアポクリン腺から出る汗と皮脂が混ざると、ワキガなどの強い臭いの原因となってしまいます。

また、皮脂と混ざる汗がエクリン腺から出る汗でも、悪い汗の場合は皮脂膜には適しません。

悪い汗の成分は塩分とミネラルを多く含んでいるので、肌がアルカリ性に傾いてしまい細菌が繁殖しやすくなってしまうためです。

肌のバリア機能に欠かせない皮脂膜を作るためには、いい汗と皮脂が必要になります。

汗で乾燥肌になってしまう理由

汗で乾燥肌になってしまう理由は大きく分けて2つあります。

まず1つ目は、肌の水分が汗として出ていくことで失われるという直接的な理由のためです。

そして2つ目の理由は、肌を守っている角質層の保湿成分が、汗の水分によって流れ落ちてしまうためなのです。

正常な肌ならば、皮脂膜、NMF(天然保湿因子)、セラミドといった保湿成分が角質層で肌のバリア機能として働き、外部の刺激から肌を守るとともに肌の潤いを保ってくれます。

肌のバリア機能の一部である皮脂膜にとっても汗はなくてはならない存在です。

しかし、一度に大量の汗をかくと皮脂膜は形成されるどころか水分によって流れてしまい、角質層を整えるために必要な保湿成分を守るラップの役割を果たすことができなくなります。

ラップの役割の皮脂膜をなくしてしまえば、たとえ角質層が保湿成分で潤っていたとしても、まるでカットされたフルーツのようにどんどん潤いをなくしていきます。

皮脂膜と角質層の保湿成分が肌から失われることで、肌のバリア機能が十分に働かなくなってしまうのです。

汗をかくことで肌の水分が失われてしまうこと、汗によって皮脂膜が流れて、肌のバリア機能が本来のように働かなくなっていることの2つが、汗によって乾燥肌になってしまう理由なのです。

乾燥肌の人が汗をかくと身体がかゆくなる理由

乾燥肌の人の多くは、汗をかくと身体がかゆくなります。

その理由と対処法についてご紹介します。

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乾燥肌の人が汗をかくと身体がかゆくなるのはなぜ?

人の肌は、肌のバリア機能が正常に働いていれば弱酸性に保たれています。

弱酸性に保たれている肌は、細菌が活動しにくい環境にあるので、肌荒れが起きたり臭いが気になるようなことはありません。

しかし、乾燥肌の人の肌は肌のバリア機能が低下している状態です。

肌のバリア機能が低下していると、肌が細菌の活動しやすいアルカリ性に傾き、細菌や外部からの汚れやといった刺激に敏感になってしまいます。

正常に肌のバリア機能が働いている場合は、汗をかいたとしても汗が刺激になることはありません。

しかし肌、のバリア機能が低下していると、汗に含まれる塩分で肌が刺激を受けやすくなるので、かゆみやピリピリを感じやすくなってしまうのです。

まずは乾燥肌を改善することが大切

汗をかいたときにかゆみを感じてしまう場合は、汗をかくたびにこまめに汗を拭き取りましょう。

しかし、乾燥肌でいる限り、肌はかゆみを感じやすい状態のままです。

乾燥肌で、汗をかくたびに肌がかゆくなってしまうという人は、まずは乾燥肌そのものを改善する必要があります。

乾燥肌を改善し、肌のバリア機能を正常に保つために必要なことは、肌を刺激しすぎないことと保湿、紫外線対策です。

毎日洗顔をしたり、お風呂に入って体を清潔に保つことは必要なことですが、必要以上の摩擦や洗浄は肌にとって負担となり、乾燥肌を悪化させます。

肌を刺激しすぎないように、よく泡立てた洗顔料やボディソープを使うようにして、直接肌に手やタオルが触れないようにしましょう。

また、洗顔後、入浴後、または汗をかいて拭いた後には、肌の水分量は時間とともにどんどん低下していくので、保湿をすぐにするようにします。

その際は肌を乾燥から守り、角質層を潤わせるために必要な保湿成分であるセラミド化粧品を使うと効果的です。

セラミドの配合されている化粧品を使うことで、セラミドを角質層に補給して、肌のバリア機能を強化する手助けになります。

また、日焼けのイメージが強い紫外線ですが、紫外線を浴びることで肌を乾燥させて肌のバリア機能を低下させる働きもあります。

紫外線は毎日降り注いでいるので、外出時には常に日焼け止めを塗ったり、帽子や日傘をさして紫外線の対策をしましょう。

汗が原因で乾燥肌にならないための対策と予防

白衣をいた女性の画像

汗をかく時には、汗によって乾燥肌や肌トラブルにならないための対策をきちんととりましょう。

また、乾燥肌や肌トラブルになりにくい汗のかき方についてもご紹介します。

汗が出たらこまめに拭き取り・保湿をする

「汗をかいてしまった」と思ったら、汗に含まれる塩分が肌の刺激になったり、細菌が繁殖しないように、こまめに汗を拭き取りましょう。

汗を拭き取るときにも、肌の上の皮脂膜をはがしてしまわないように、やわらかいタオルやガーゼのハンカチなどを使い、こすらないようにします。

さらに、汗をかいた段階でかゆみが出てしまった場合は、決して肌を掻かないようにして汗を拭き取り、水で濡らしたタオルや、保冷材などで冷やしたタオルで肌を冷やしましょう。

肌を掻くと、肌のバリア機能に必要な皮脂膜どころか角質層までも傷つけてしまうため、肌の水分を保つことができなくなり、余計に乾燥が悪化してしまうのです。

かいた汗を拭き取ったら、体内にはもちろん、肌にも水分補給をしてあげることが大切です。

汗をかいた後は、汗によって流れてしまった保湿成分である皮脂膜を補うために、化粧水や乳液などを使って潤いを与えましょう。

汗をかいた後に汗の拭き取りと保湿が一度で行えるのは、市販されている汗の拭き取りシートです。

しかしながら、汗の拭き取りシートには保湿成分とともにエタノールが大量に含まれている場合がほとんどです。

またエタノールは揮発性作用という蒸発しやすい性質を持っているので、肌に使うと肌の水分までも奪ってしまいます。

乾燥肌の人が使うと、さらに乾燥がひどくなりかねないので、使用は控えましょう。

汗と一緒に皮脂が排出されるように工夫をする

皮脂膜を作るために必要なのは、いい汗と皮脂です。

しかし汗だけをかいても、皮脂膜は流れてしまい肌のバリア機能は低下するばかりですし、反対に皮脂だけが過剰に出ても肌は脂っぽくなるばかりです。

汗と同時に皮脂が分泌されるようになれば、新しく皮脂膜を形成することができるようになり、肌のバリア機能は正常に保たれるようになります。

皮脂膜を作るために汗と一緒に皮脂が出るために必要なことは、適度な運動です。

運動をすると、いい汗を出す汗腺の働きも皮脂を出す皮脂腺の働きも活発になるので、皮脂膜を作るのにはもってこいなのです。

汗をかくのに肌が乾燥するという人や、顔が脂っぽいのに乾燥するという人、または肌荒れが気になるという人は、いい汗がかけていない、またはいい汗と皮脂のバランスが取れていない可能性があります。

汗腺と皮脂腺を同時に活発にするのに激しい運動は必要ありませんので、毎日ストレッチやウォーキングなどの適度な運動を続けるようにしましょう。

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