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乾燥肌に悩む人は多いといいます。

乾燥肌は、加齢や間違ったスキンケア、睡眠不足など様々な要因で起こりますが、「食生活の乱れ」も乾燥肌を引き起こすことをご存知ですか?

今回は、乾燥肌と栄養との関係を解説し、乾燥肌に効く食べ物・レシピを紹介していきます。

乾燥肌の原因は「食生活の乱れ」もある!

頬に手を当てて悩む女性の画像

肌がカサつく、肌表面が粉を吹いたように見える、お化粧のノリが悪い…など、乾燥肌の悩みはつきません。

健康な肌の水分量は、20%~30%ですが、何らかの原因で肌の水分を保つ働きが落ち、角質層全体の水分量が10%未満になった状態を乾燥肌といいます。

角質層の中で、水分を保つ働きをしているのは、

  • 肌表面を覆う「皮脂」
  • 角質細胞の間を埋める「細胞間脂質(セラミドなど)」
  • 角質細胞内にある「NMF(天然保湿因子)

の3つです(下図参照)。

角質層内のイメージイラスト

このうち、「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」は肌のターンオーバーに伴って作られていますが、肌のターンオーバーに必要な栄養素は食べ物から摂取しています。

食生活が偏っていると、栄養不足になり細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が十分に作られません。

その結果、肌の保水機能が落ち、肌の乾燥を引き起こしてしまうのです。

乾燥肌と食生活との関係

笑顔でおいしそうにパンを食べる女性の画像

栄養不足になりがちな現代人

食生活については、個人差が大きく、外食が多い人、一人暮らしの人などは栄養バランスの良い食事を毎日摂ることは難しいのが現実です。

飽食の時代とも言われますが、現代人は栄養不足に陥っている人も少なくないのです。

厚生労働省による「平成26年国民健康・栄養調査報告(20歳以上)」(※)によると、

  • 女性のやせ(BMI18.5以下)の割合がここ10年で増加
  • 1日の野菜の摂取量は、20代・30代女性で240g、40代女性で260gと目標値350gを大きく下回っている。
  • 朝食の欠食率は20代が最も高く、20代女性で23.5%、30代女性18.3%、40代女性13.5%となっている。

といった、栄養不足になりがちな傾向が明らかになっています。
※参考:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h26-houkoku-03.pdf

 

肌の保湿因子を作る栄養素

角質層の保水機能を果たす「皮脂」「細胞間脂質」「NMF(天然保湿因子)」の3つです。

これらは、全て肌自らが分泌・生産するものですが、安定して作り出すためには、様々な栄養素が必要です。

「皮脂」をコントロールするための栄養素が不足すると、皮脂の分泌が不安定になり、乾燥肌を招く原因になります。

「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」を作るために必要な栄養素が不足すると、「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」の生産も減り、肌が水分を保つ働きが落ちてしまいます。

また、「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」の主成分である「アミノ酸」は美肌に欠かせない栄養素ですが、食事で摂ったタンパク質をアミノ酸に変換するにはビタミンB6が必要です。

その他にも、肌に必要な栄養素を行き渡らせるためにはビタミンEが必要、といったように、肌の保湿因子を作るためには色々な栄養素をバランスよく摂ることが大切です。

栄養素一覧表

 

肌のターンオーバーを促す栄養素

乾燥肌を改善するためには、肌のターンオーバーを促す栄養素を食事からしっかり摂ることが大切です。

肌のターンオーバーが正常に行われていると、一定のサイクルで肌の角質層が新しく生まれ変わるので、角質層が水分を保つ機能も正常に働きます。

また、角質層にある「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」は、肌のターンオーバーの過程で生産されるので、肌のターンオーバーを促すための栄養素をきちんと摂ることが、「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」を増やすためにも大切です。

 

乾燥肌に効く栄養素とそれを含む食品

野菜と果物がたくさん並んでいる画像

それでは、具体的に乾燥肌に効く栄養素とそれを含む食品を紹介していきましょう。

細胞間脂質の50%を占める「セラミド」

セラミド含有量TOP3の食べ物イラスト

セラミドは化粧品などに含まれる成分としても有名ですが、元々は体内で生産されるもので、角質層の約80%の水分を抱えている「細胞間脂質」の材料です。

セラミドは食事から摂取することも出来るので、乾燥肌の人は積極的に摂りたい栄養素です。

【セラミドを多く含む食材と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
こんにゃく760μg米(ぬか)100μg
じゃがいもの皮670μg大豆70μg
小麦(胚芽)220μgとうもろこし40μg

セラミドの1日の必要量は600μg~1000μgです。コンニャクだと100gで1日の必要量を摂ることができます。
私たちがよく食べている米にもセラミドは含まれていますが、米のセラミドはほとんどが「米ぬか」の部分に含まれています。

そのため、セラミドは精米する過程で「米ぬか」と一緒に落とされてしまい、わずかな量しか残っていません。

米由来のセラミドは、食品からから摂ることで角質内のセラミドを増加させるという実験結果が出ている(※)ので、積極的に摂取したいセラミドです。

玄米や七分づき米(米ぬかを7割落とす精米法)などを利用すると、日々の食卓で効率よく米由来のセラミドが摂取できます。
※参考:東洋新薬https://www.toyoshinyaku.co.jp/1031/

 

セラミド、NMF(天然保湿因子)の材料となる「タンパク質」

たんぱく質含有量TOP3の食べ物イラスト

セラミドや、NMF(天然保湿因子)の主成分であるアミノ酸は食べ物から取る場合は、タンパク質で摂取することになります。

【タンパク質を多く含む食品と100gあたりの含有量】

 

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
しらす干し40.5μgピーナッツ26.5μg
大豆35.3μg鶏ささみ23μg
牛すじ28.5μg納豆16.5μg
焼き麩28.3μgスパゲッティ(乾麺)13μg

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の概要によると、タンパク質の1日の平均必要量は成人女性で40gと言われています。

タンパク質には「動物性タンパク質」と大豆、米などに含まれている「植物性タンパク質」があります。

動物性タンパク質は含まれるアミノ酸の種類が、人間が必要とするアミノ酸の種類と比較的近いことから、アミノ酸をバランスよく摂ることが出来ます。

動物性タンパク質は肌の乾燥を防ぐために積極的に摂るようにしましょう。

一方、植物性タンパク質の代表である大豆は、動物性タンパク質に比べて含まれるアミノ酸の種類は少ないですが、美肌効果のあるイソフラボンや抗酸化作用のあるサポニンなど美肌成分も一緒に含まれているので、植物性タンパク質も乾燥肌対策に有効です。

 

乾燥肌に効くビタミン類

肌のターンオーバーを促す「ビタミンA」

ビタミンA含有量が多い食べ物TOP3イラスト

ビタミンAは肌や粘膜を健康に保つ働きがあります。

ビタミンAは肌のターンオーバーを促したり、皮脂や汗腺の働きを高めたり、肌の潤いを保つ働きをしているので、乾燥肌を防止するために積極的に摂りたいビタミンです。

【ビタミンAを多く含む食品と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
鳥レバー14,000μg唐辛子1,500μg
うなぎ4,400μgにんじん720μg
480μgほうれん草350μg
生クリーム390μgかぼちゃ330μg

ビタミンAの1日の標準摂取量は成人女性で650μgです。

ビタミンAは油溶性(水に溶けないので、尿から排出されない)のビタミンなので、過剰摂取の可能性があり、1日2700μgを超えない範囲で摂取するようにしましょう。

 

肌や粘膜を健康に保つ「ビタミンB2」

ビタミンB2含有量が多い食べ物TOP3

ビタミンB2は、肌の細胞の再生を促す働きがあり、肌を乾燥から守ってくれます。

またビタミンB2は肌や粘膜を健康に保つために必要で、不足すると肌の炎症や口内炎などを起こすことが知られています。

【ビタミンB2を多く含む食材と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
豚レバー3.6μg卵(卵黄)0.52μg
うなぎ0.74μg舞茸0.49μg
納豆0.56μgカマンベールチーズ0.48μg

ビタミンB2の1日の推奨量は成人女性で1.2mgです。ビタミンB2は水溶性(多く摂取しても尿と一緒に排出される)のビタミンなので、過剰摂取の心配はありません。

 

タンパク質をアミノ酸に分解「ビタミンB6」 

ビタミンB6含有量が多い食べ物TOP3

ビタミンB6はタンパク質をアミノ酸に分解する時に必要なビタミンです。

アミノ酸は「細胞間脂質」や「NMF(天然保湿因子)」の材料で、乾燥肌を改善するのにとても重要な栄養素です。

【ビタミンB6多く含む食材と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
にんにく1.5μg抹茶0.96μg
まぐろ0.85μgごま0.64μg
鳥ひき肉0.68μg焼き海苔0.56μg

ビタミンB6の1日の推奨量は成人女性で1.2mgです。

ビタミンB6は腸内細菌によって体内でも作られていますが、便秘や下痢など腸内環境の悪い人は不足しがちなので、積極的に摂取したいビタミンです。

 

肌のターンオーバーに欠かせない「ビタミンC」

ビタミンC含有量が多い食べ門TOP3

ビタミンCは傷ついた細胞を再生したり、肌のターンオーバーを促進したり、肌の健康に欠かせないビタミンです。

【ビタミンCを多く含む食材と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
赤ピーマン170μgキウイ69μg
パセリ120μgブロッコリー54μg
レモン(皮、果肉)100μgかいわれ大根47μg

ビタミンCの1日の摂取目安量は成人女性で100mgですが、乾燥肌の改善など美容効果を求める場合は、1日250mgから500mgは摂りたいところです。

ビタミンCは水溶性ビタミンなので、過剰摂取の心配がないので、積極的に摂りたいビタミンです。

 

若返りのビタミンと言われる「ビタミンE」

ビタミンE含有量が多い食べ物TOP3

ビタミンEは全身の血行を良くし、肌の隅々まで栄養を届けて肌のターンオーバーを促進してくれます。

さらに、ビタミンEは抗酸化作用が高く、活性酸素を減らしたり、シミの原因となる過酸化脂質の生成を防いだりする働きがあります。

【ビタミンEを多く含む食材と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
アーモンド29.4μgいくら9.1μg
抹茶28.1μgかぼちゃ4.7μg
菜種油15.2μgアボカド3.3μg


ビタミンEの1日の摂取目安量は成人女性で6mgです。

ビタミンEは通常の食生活では摂り過ぎになることはありませんが、脂溶性(水に溶けず、尿から排出されない)のビタミンなので、1日の摂取上限量を700mgと定められています。

 

不足しがちな必須脂肪酸「オメガ3系脂肪酸」

オメガ3系脂肪酸含有量が多い食べ物TOP3

必須脂肪酸とは、私たちが身体の中で合成できない脂質で、食べ物から摂る必要がある脂質です。

必須脂肪酸は細胞膜を作る材料になるので、肌のターンオーバーに欠かせない栄養素です。

必須脂肪酸には大きく分けて

  • オメガ3系脂肪酸→イワシ、アジ、サバなどの青魚の魚油や、えごま油、亜麻仁油など
  • オメガ6系脂肪酸→サラダ油、コーン油、紅花油、大豆油、ゴマ油など

があります。

これらの脂質はバランスよく摂ることが大切で、特にオメガ3系脂肪酸が不足すると、乾燥肌の原因になると言われています。

私たちの食生活ではオメガ6系脂肪酸は、調理や加工食品(インスタントラーメン、スナック菓子)に多く使われているので、「摂り過ぎ」の傾向にあります。

一方「オメガ3系脂肪酸」は不足しがちな脂質なので、オメガ3系脂肪酸を意識して摂るように心掛けましょう。

【オメガ3系脂肪酸を多く含む食品と100gあたりの含有量】

食品名含有量(μg/100g)食品名含有量(μg/100g)
さば開き干し6.78μgえごま油58.31μg
まぐろ(生)5.01μg亜麻仁油56.63μg
さば水煮缶3.04μgアボカド8.96μg

オメガ3系脂肪酸の1日の推奨量は成人女性で1.6gです。

オメガ6系脂肪酸との割合は1:3が適正とされていますが、厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015年版)』によると、実際の摂取平均値は1:4から1:5の割合になっており、オメガ3系脂肪酸を意識的に摂取することが必要です。

乾燥肌向け 簡単レシピ集

キッチンで今日の献立に悩む女性の画像

乾燥肌に必要な栄養素が分かったところで、それらを手軽に摂取できる、「簡単レシピ」をご紹介します!

手軽にビタミン補給【アボガド納豆丼】

アボカド丼レシピのイメージイラスト

材料(2人前)

  • アボガド 1個
  • 納豆 2パック
  • めんつゆ※ 大さじ2
  • 醤油※  大さじ1
  • わさび※ お好みで
  • 焼き海苔 適量

 

作り方
1. アボガドは二つに割り、種を取って皮を剥き、5ミリ幅にスライスする。
2. 納豆は空気を含ませるように混ぜる。
3. 丼にご飯を盛り付け、真ん中に納豆、周りにアボガドを乗せる。
4. ※の材料をよく混ぜ上からまんべんなく掛ける。
5. 焼き海苔を手でちぎって散らして出来上がり。

アボガドにはビタミンEがたっぷり。

さらにアボガドには酸化に強いオメガ9系脂肪酸が含まれていて、美肌効果が期待できます。

納豆には肌や粘膜の健康を保つビタミンB2、焼き海苔にはタンパク質をアミノ酸に分解するビタミンB6が含まれています。

 

セラミドたっぷり【こんにゃくステーキガーリック風味】

こんにゃくステーキのイメージイラスト

材料(2人分)

  • 板コンニャク(生芋コンニャク) 1枚
  • にんにく 一かけ
  • 醤油 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • オリーブ油 大さじ1
  • 塩 コショウ 適量

 

作り方
1. こんにゃくは下茹でし、半分に切って、表裏に格子状の切り込みを入れ、塩コショウする。
2. フライパンにオリーブ油、にんにくを入れ、香りが出るまで弱火でじっくり炒める。
3. にんにくの香りが立ってきたら、コンニャクを入れ、中火で両面を2分ずつ焼く。
4. コンニャクをうっすら焼き色が付いたら、酒を入れて蓋をして1分蒸し焼きにする。
5. お酒のアルコールが飛んだら、醤油を入れて絡め、火を止める。
6. コンニャクステーキを盛り付け、上にガーリックを乗せる。

コンニャクは生芋を使ったものが、セラミドが多くておすすめです。

にんにくにはビタミンB6、付け合せのピーマンはビタミンCが豊富に含まれています

 

手軽にビタミンC補給【ピーマンのカラフルマリネ】

 

ピーマンのカラフルマリネのイメージイラスト

材料(2人分)

  • 赤ピーマン 1/2個
  • 黄ピーマン 1/2個
  • ピーマン  1/2個
  • 亜麻仁油 大さじ1
  • オリーブ油 大さじ1/2
  • 寿司酢 大さじ1
  • 酢 小さじ1
  • 塩コショウ 適量

 

作り方
1. ピーマン(3種類)をオリーブ油でさっと炒め、塩コショウする。
2. 寿司酢と酢、亜麻仁油を混ぜたパッドに、炒めたピーマンを漬ける。
3. 30分以上漬けたら出来上がり。夏は冷蔵庫で冷やしても美味しい。

ピーマンはビタミンCがたっぷり。くれぐれもピーマンは炒めすぎないように、歯ごたえが残るくらいがおすすめです。

コンニャクステーキの付け合せにも最適です。

オメガ3たっぷり【マグロのカルパッチョ】

まぐろのカルパッチョのイメージイラスト

材料(2人分)

  • まぐろ(刺身用) 8切れ
  • レタス 3枚
  • 玉ねぎ 1/4個
  • 亜麻仁油(えごま油でも) 大さじ1 ※
  • オリーブ油 大さじ1/2 ※
  • ワインビネガー(なければ米酢など) 大さじ1 ※
  • にんにくすりおろし1/3かけ(お好みで)※
  • 塩コショウ 適量

 

作り方
1. 玉ねぎはスライスし水にさらしておく。
2. レタスは食べやすい大きさにちぎる。
3. ※の材料をしっかり混ぜる。(にんにくは辛味があるので、お好みで)
4. レタス、玉ねぎを盛り付け、その上にマグロの刺し身を並べる。
5. 塩コショウを上からまんべんなくふりかける。

マグロ、亜麻仁油にはオメガ3系脂肪酸がたっぷり。

特に亜麻仁油は熱に弱いので、生でサラダなどに利用するのがおすすめです。

 

乾燥肌を内側からケアして、肌美人に!

女性が微笑む口元の写真

乾燥肌向けのスキンケアをしっかりやっているのに、なかなか乾燥肌が改善しない・・・

その場合は、もしかしたら、乾燥肌の原因が食生活にあるのかもしれません。これを機に食生活を見直して、身体の中からの乾燥肌ケアを始めてみてくださいね。

乾燥肌に効く栄養素は、どれも美肌には欠かせないものばかり。

毎日の食卓に乾燥肌レシピを取り入れれば、乾燥肌が改善するだけでなくきっと肌美人になれますよ!