
年齢を重ねると、まぶたのシワやたるみが気になるという方は多いですよね。
一度できたシワは薄くしたり消したりすることはできませんが、正しいケアを続ければ、見た目年齢を維持することは可能ですよ。
スッキリとした目元に見せるために、今日からできるシワ対策を始めましょう。
まぶたにシワができる原因
目は年齢が出やすい場所であると同時に、顔の印象を決めるとても大切なパーツ。
まぶたにシワがあると、一気に老けた印象になるので気になっている方も多いですよね。
そこでここからは、まぶたのシワの種類とその原因についてくわしく解説します。
まぶたの「小ジワ・ちりめんジワ」の原因
「なんとなくまぶたにハリがなくなってきた」と感じる方は、鏡にぐっと近づいてまぶたを観察してみましょう。
上まぶたや下まぶたに小さなシワがたくさんあるのに気づきませんか?
まぶたにできるシワの中でも、浅く小さなシワが「小ジワ」で、細かなシワが複数できているのが「ちりめんジワ」です。
小ジワやちりめんジワの原因は肌の乾燥で、年齢を問わず発生するタイプのシワです。
肌が乾燥すると肌のハリが失われ、肌がしぼんだようになってシワが入りやすくなります。

1. 肌が薄い
「目元は肌が薄い」といわれますが、これは、肌の一番外側にある角質層が薄いという意味です。
角質層は肌の水分を保っている場所なので、角質層が薄いということは肌が乾燥しやすいということを意味します。
2. 皮脂腺が少ない
脂性肌の方でも「まぶたがベタつく」ということはないですよね。
まぶたは極端に皮脂腺が少なく、皮脂の分泌が少ない場所なのです。
皮脂には肌の水分が蒸発するのを防ぐ役割があるので、皮脂が少ない=乾燥しやすい場所になります。
3. まぶたは「まばたき」で1日中動いている
まぶたは、目を健康に保つために、1日約19,000回もまばたきをしています。
特に上まぶたは、まばたきのたびに大きく動いているので、シワが入りやすいのです。
4. アイメイクのクレンジング
アイシャドウなどのアイメイクをしている方は、普段どのようにアイメイクを落としていますか?
アイメイクは涙などで落ちにくい成分を使っていることも多く、クレンジングの際にゴシゴシとこすってしまうこともあるのではないでしょうか。
また、アイメイクを落とすために、洗浄力の強いクレンジング料を使っている方も多いと思います。
アイメイクを落とす際に、まぶたに摩擦を加えたり、強い洗浄成分が入ったクレンジング料を使ったりすると、まぶたの角質層が傷つき、肌が乾燥してシワができやすくなるのです。
5. 目をこするクセ
目が疲れてきたり、眠くなってきたりすると「ついつい目をこすってしまう」という方も多いのではないでしょうか?
目をこする=まぶたをこすることになるので、日中何回もまぶたをこすると、まぶたに繰り返し摩擦が加わって、シワが入りやすくなります。
上で紹介したように、まぶたが乾燥する原因はたくさんあり、これらが重なってまぶたに小ジワやちりめんジワが発生しています。
小ジワやちりめんジワは「表皮性のシワ」と呼ばれる、浅いタイプのシワで、シワの溝が肌の一番外側にある表皮内にとどまっています(下図参照)。
まぶたの「たるみジワ」の原因
まぶたには小ジワだけでなく、もう少しはっきりと目立つシワもできます。
上まぶたによく見られるのは、まぶたがくぼんだようなシワ。
下まぶたには、目頭から一本目立つシワが入ることがあります。
まぶたに入る比較的深いシワは「真皮性のシワ」と呼ばれ、シワの溝の深さが肌の真皮にまで及んでいる状態です(下図参照)。
真皮性のシワの原因は、肌のたるみ。
肌のたるみは、真皮内にあるコラーゲン線維やエラスチン線維が減少したり、破壊されたりすることで発生します。
そんな肌のたるみを引き起こす原因にはどんなものがあるのか、挙げてみました。
1. 加齢
真皮内のコラーゲン線維やエラスチン線維は真皮にある「線維芽細胞」という細胞が作り出しています。
加齢によって線維芽細胞の働きが低下するとコラーゲン線維やエラスチン線維などの生産量が減り、肌の弾力が失われてたるみが生じるのです。
2. 紫外線
まぶたのたるみジワのもう1つの原因が、紫外線です。
紫外線の中でも波長の長いUV-Aは肌の真皮に到達し、線維芽細胞にダメージを与えます。
また、肌は紫外線を受けるとコラーゲンを分解する酵素を作り出すので、皮膚の中のコラーゲンが減少してたるみを発生させるのです。
3. 筋肉の衰え
私たちの肌の下には筋肉がありますが、目の周りにもまぶたを動かしたり、表情を作ったりする「表情筋」があります。
表情筋は身体の筋肉と同じように年齢と共に衰え、筋肉が細く弱くなってきます。
表情筋が衰えると、上に乗っている肌をしっかりと支えることができなくなり、まぶたにシワが入りやすくなるのです。
特に上まぶたにある「上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)」が衰えると、まぶたにシワができるだけでなく、上まぶたが下がってきて、目の開き方が狭くなってしまいます。
上まぶたが下がった状態は「眼瞼下垂(がんけんかすい)」といいますが、眼瞼下垂になると、まぶたを無理に開けようとして、額にシワが入ってしまうことがあり、繰り返すうちにシワが定着することがあるので注意が必要です。
まぶたのシワ対策のスキンケア
「まぶたにシワができている!」と気づいたら、なるべく早くシワ対策をすることが大切。
まぶたのシワは、シワの種類によっては、スキンケアなどで目立たなくすることも可能です。
まぶたのシワの中でも、スキンケアの見直しによってケアしやすいのが、小ジワ・ちりめんジワタイプ。
シワの範囲が表皮内にとどまっているので、クレンジングや保湿を見直すことで十分変化が期待できます。
1. クレンジングを見直す
クレンジングはまぶたのシワの大きな原因の1つ。
シワが気になる方で、普段から落としにくいアイメイクをしている場合は、アイメイクのクレンジングを見直してみましょう。
まぶたに負担をかけずにアイメイクを落とすには、専用のアイメイクリムーバーを使って、短時間で肌に必要以上の摩擦をかけずに落とすのがコツです。
以下に、正しいアイメイクリムーバーの使い方を紹介しますね。
- コットンや綿棒にたっぷりとアイメイクリムーバーをつける
- まつげを挟むようにしてそのままじっと数秒なじませる
- まつげを挟んだまま、毛先に向かってゆっくりコットンを滑らせる
- コットンを裏返し、まぶたに優しくコットンを数秒押し当てる
- 上まぶたは下から上に、下まぶたは上から下に向かってゆっくりコットンを滑らせる
2. 保湿にはアイクリームをプラス
まぶたのシワでも、乾燥が原因の小ジワ・ちりめんジワは保湿をしっかりすることで、肌にうるおいやハリが与えられるので、目立ちにくくすることも可能です。
小ジワ・ちりめんジワの悩みを抱えるまぶたの保湿には、目元専用の美容液やアイクリームがおすすめ。
目元美容液やアイクリームには、まぶたなど目元の薄くデリケートな肌を保湿するために作られているので、高い保湿効果が期待できます。
- セラミド
- アミノ酸
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- スクワラン
など

エリクシール シュペリエル エンリッチドリンクルクリーム
- 日本で初めて薬用有効成分の「純粋レチノール」を配合した商品
- シワ改善効果が認められた医薬部外品
- 純粋レチノールの劣化を防ぐ特殊チューブ採用
エリクシールシュペリエル エンリッチド リンクルクリームは、資生堂の長年に渡るシワ研究の結果生まれた薬用の目元・口元専用クリーム。
「@cosmeベストコスメアワード2018 ベストアイケア第1位」を獲得した、人気実力ともに文句なしのクリームです。
アテニア アイエクストラセラム
- 肌にうるおい・ハリを与えて、乾燥による小ジワを目立たなくする効果が実証されたアイクリーム
- 「シトルリン」「アロエエキス」「マイオキシノール」など豊富な保湿成分を配合
アテニア アイエクストラセラムは、年齢と共に衰える目元の肌にうるおいとハリを与えるアイクリーム。
アテニア独自の複合成分「エネリブートGY」や、その他植物由来の保湿成分が豊富に配合されているので、乾燥しがちなまぶたがしっとり・ふっくらと整います。
まぶたのシワ対策におすすめなマッサージ&エクササイズ
まぶたのシワの中でも、たるみタイプのシワはスキンケアだけではなかなかアプローチが難しいもの。
たるみタイプには、スキンケアに加えて、まぶたの血行を良くするマッサージやツボ押し、顔ヨガなどのエクササイズを行うと、シワ対策のサポートになりますよ。
まぶたの血行を良くするマッサージ&ツボ押し
まぶたのむくみやくすみが気になるとき、血行を良くするためにマッサージをしているという方もいるのではないでしょうか。
実は、まぶたは肌が薄いので安易にマッサージを行うと肌に摩擦を与えたり、シワを作ったりする可能性があるのです。
まぶたの血行を良くするには、まず顔周りの血行とリンパの流れを良くするマッサージをしてから、その後目の周りのツボ押しを行うようにしましょう。
- 左右の耳をつまんでゆっくりと後ろ方向に向かって耳を5回まわす
- 耳の後ろの骨の出っ張っている部分を、指先で優しく押す
- 顔を右に向け、右手で、左耳の後ろの骨の出っ張りのすぐ下にある筋肉をつまむ
- そのまま筋肉が盛り上がっている部分を下にずらしながらつまんでいく
- 鎖骨に当たったら、鎖骨を指で挟むようにしてマッサージする
- 顔を左側に向け、反対側も同じようにマッサージする
上で紹介したマッサージを行ったら、次は目の周りのツボを押していきます。
ツボは血流の要所となる箇所にあるので、刺激することで血流量をアップする効果が期待できますよ。
- ハリ感のアップ
- 目の周りの筋力低下防止
- 肌のターンオーバーを促進
- 血行不良によるまぶたの疲れの軽減
- 血行不良によるクマの軽減
1. | 目尻から目の幅の1/4内側に入ったところの目の下にあるツボ。 |
2. | 黒目の中央のすぐ下にあるツボ。 |
3. | 目頭にあるツボ。 |
4. | 左右の眉頭を結んだ線の中心にあるツボ。 |
5. | 眉の真ん中のすぐ上にあるツボ。 |
6. | 目頭と眉尻を結んだ線の中央にあるツボ。 |
上の1から番号順に、ぐるっと目の周りを一周するようにツボを押していきます。
ツボ押しは、朝のスキンケアのときと入浴時、1日2回は行うと効果的です。
まぶたのシワ対策におすすめな顔ヨガエクササイズ
たるみタイプのまぶたのシワの原因である筋肉の衰えには、顔ヨガによるエクササイズも効果的です。
今回は特におすすめできる3つの顔ヨガエクササイズを紹介しますね。
- 左右から両手をおでこに当て、小指は眉にかかるようにして、おでこと眉をしっかりと押さえる
- おでこや眉が動かないように注意しながら、まぶしいときのように目を細める
上下のまぶたは完全に閉じないようにして、目の周りの筋肉にギュッと力を入れる - 両手はそのままで、おでこや眉を動かさないようにして、目を大きく開く
- 「目を細める→開く」を3セット行う
「おでこロック」は、目の周りにある「眼輪筋」を鍛える顔ヨガで、上まぶたが垂れてくる「眼瞼下垂」や、額のシワ対策のサポートにもなります。
- 顔を正面に向けて鏡の前に立つ
- 口を「お」の形にして、鼻の下を伸ばす
- 顔は動かさず、視線を天井に向ける
目は上、口は下に向けて頬をストレッチする - 3の状態で、下まぶただけをまぶしいときのように上に上げる
少々難易度の高い「ムンクの顔」ですが、「下眼瞼筋(したがんけんきん)」という目の下の筋肉を動かすので、下まぶたのシワ対策におすすめです。
- 鏡の前に立ち、正面を向く
- 両目をおもいきり左に向ける
- そのまま「左上→真上→正面→右下→右上→正面→左下→左上」の順に8の字に眼球を動かす
「8の字運動」は、その名の通り、できるだけ大きく8の字を描くように視線を動かすのがポイント。
眼輪筋をしっかり動かすことで、たるみがちな目元の肌の下にある筋肉を働かせて、いきいきとした目元に導きます。
まぶたのシワを隠すメイク方法
まぶたのシワの中でも、できはじめの小ジワやちりめんジワなど、乾燥によるシワに関しては、スキンケアの見直しでケアすることができる場合もあります。
しかし、できてから時間がたって溝のようになってしまっている小ジワや、たるみジワなどは、スキンケアやエクササイズなどでは消すことは難しいでしょう。
でも、シワを消すことが難しいとわかっていても「今あるまぶたのシワを何とか目立たなくしたい」と思いますよね。
そこでここからは、まぶたのシワを目立たなくするメイク法について紹介します。
まぶたのシワを目立たなくするメイク法
人の印象を左右するといわれる目元にあるまぶたは、シワも目立ちやすいですが、メイクを工夫することで、シワを目立たなくすることは十分可能です。
シワを目立たなくするメイクのコツを手順を追って紹介しますね。
1. メイク前の保湿をしっかりと
シワを目立たなくするために欠かせないのが、メイク前の保湿です。
まぶたの保湿には、この記事で紹介したアイクリームを使用するのがおすすめ。
さらに保湿効果を高めるには、ファンデーション前に保湿効果の高い化粧下地を使うと良いでしょう。
時間がある方は、アイクリームの前にシートパックなどで、さらにしっかり保湿をするのもおすすめですよ。
2. コントロールカラーで肌色を明るく
まぶたにシワもあるけど、くすみも出やすいという方は、目元を自然に明るく見せるコントロールカラーを使うのがおすすめ。
コントロールカラーはシワを消すことはできませんが、肌色を明るく見せて健康的な目元を作ります。
コントロールカラーは顔全体に使うより、目元に部分的に使うのが効果的。
くすみを飛ばすにはイエローのコントロールカラーを、目の下のクマが気になる方はオレンジを選んでも良いでしょう。
3. ファンデーションは薄く付ける
まぶたにシワがあると、ファンデーションを厚く塗って隠したくなりますよね。
しかし、シワは「溝」なので、ファンデーションで消すことは難しいのです。
それどころか、シワの部分にファンデーションを多く塗ると、時間が立つとシワの部分にファンデが溜まって、かえってシワが目立つことに…。
まぶたは動きの激しい部分なので、ファンデーションは「薄くつける」のがシワを目立たなくするコツです。
4. ハイライトで目元を明るく
上まぶたに「くぼみ」のようなシワがある方は、上まぶたをふっくら見せるために、ハイライトを入れるのがおすすめ。
ハイライトは、アイシャドウのパレットにある一番明るい色を使いましょう。
上まぶたは、まぶた全体を眉の下までグラデーションになるようにぼかしながら入れていきます。
下まぶたのシワが気になる方は、目の下にもハイライトを入れるといいですよ。
目の下のハイライトは、目頭の部分と「Cゾーン」と呼ばれる、眉の下→目尻→黒目を半円に囲む場所の二箇所に入れると、シワが目立ちにくくなります。
5. マスカラでまつげに視線を集める
まぶたのシワを目立たなくするには、マスカラで目線をまつ毛げの方に持っていく方法もあります。
特に上まぶたのシワはまつげにボリュームをもたせると、まつげの印象でシワが気にならなくなりますよ。
まぶたのシワは病院で治療する方法も
「まぶたのシワをどうしても消したい!」という方は、美容皮膚科や美容整形外科による治療でシワを目立たなくしたり、一時的に消したりすることも可能です。
美容皮膚科や美容整形外科で行われている、シワの治療について紹介します。
レーザー治療美容皮膚科などでの医療機関では、シワに対するレーザー治療を行っています。
レーザー治療は肌の真皮まで届き、真皮内のコラーゲン生成を促進するので、たるみジワを改善します。
ヒアルロン酸注射手軽な整形として人気のヒアルロン酸注射。
ヒアルロン酸はもともと肌にある成分なので、アレルギーなどが起こりにくく、肌への刺激も少ないのが特徴です。
注射なので、ダウンタイムが不要で、施術当日からメイクができるのもメリット。
ただ、ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されていくので、効果の持続は半年から1年半くらいと短く、繰り返し施術する必要があるのがデメリットです。
下まぶたのシワや上まぶたのシワ、くぼみなど幅広いシワに施術が可能です。
フェイスリフトたるみが原因で生じたシワを、手術によって根本から治療する方法がフェイスリフト。
余分な皮膚を除去して縫い合わせたり、緩んだ筋肉を引っ張り上げたりするなど、外科的な処置をしてシワを目立たなくすることができます。
まぶたのシワはできることからコツコツと
まぶたのシワは顔の中でも目立ちやすい場所にあるので、とても気になりますよね。
本記事で紹介したスキンケアや顔ヨガなどは、どれも即効性があるものではありません。
ですが、今の状態をより悪くしないための対策としてはおすすめできます。
シワを気にして憂鬱な顔をしているよりは、メイクでうまく隠して明るい表情でいたほうが、シワも目立ちにくくなります。
今日からできるシワ対策を、ぜひ始めてくださいね。