微笑む女性の顔
ハリツヤ編集部

30代からの肌悩みを解決するプロ集団

ハリツヤ研究所編集部

乾燥肌が保湿をしていてもなかなかよくならず、悩んではいませんか?

乾燥肌がスキンケア化粧品やボディクリームでは改善しないとき、ヘペリン類似物質という外用薬を使う方法もあります。

ヘパリン類似物質は、皮膚科ではヒルサイドとして処方される保湿剤で、アトピー性皮膚炎の治療や乾燥肌の改善に効果がある薬です。

ヘパリン類似物質の効果や入手方法、乾燥肌対策として効果的な使い方などについて解説していきます。

保湿に使える「ヘパリン類似物質」とは

ヒルドイド3種類の画像

(出典:maruho 公式HP)

ヘパリン類似物質とは、人間の体内にある「ヘパリン」に似た成分です。

ヘパリンは多糖類の一種で、血液の凝固を抑える作用があり、親水性が高く水分を保持するのが特徴です。

ヘパリン類似物質は、主に乾燥肌の治療に保湿剤として使われ、皮膚科や小児科では「ヒルドイド」という名称の外用薬として処方されています。

重い副作用が出ないことから、アトピー性皮膚炎の治療にも使われることがあります。

乾燥肌の状態とヘパリン類似物質の効果

ターンオーバーのイメージイラスト

健康な肌は、角質層で角質細胞の間を細胞間脂質が隙間なく埋め、肌の表面を皮脂膜が覆うことでバリア機能が保たれ、紫外線や乾燥などの外部刺激から肌が守られている状態です。

また、角質層の一番下の基底層で生まれた細胞が、有棘層から顆粒層そして角質層へと上に押し上げられ、やがて垢となって剥がれ落ちる、ターンオーバーといわれる仕組みによって、肌は生まれ変わっています。

ターンオーバーが行われることで、肌にニキビ跡があっても、垢と一緒に剥がれ落ちてきれいな状態の肌になるなど、トラブルのない肌がつくられていくのです。

肌の状態がよいイラスト

肌が悪い状態イラスト

しかし、乾燥などによって肌がダメージを受けると、紫外線や乾燥などの外部刺激を受けやすい状態となります。

そして、角質細胞の天然保湿因子や細胞間脂質でキープしていた水分が蒸発し、角質層が隙間のある状態になってしまうので6。

バリア機能が低下した肌を守るために、ターンオーバーの周期が早まってしまいます。

未熟な状態の細胞が肌の表面に出てきてしまうことで、肌の表面がさらにガサガサした状態になってしまうのです。

ヘパリン類似物質の主な作用は、「保湿」と「血行促進作用」、「抗炎症作用」です。

ヘパリン類似物質は、細胞の生成を促すとともに血流の流れをよくして、肌に栄養を十分に行き渡らせ、ターンオーバーの周期の乱れを改善する効果が期待できます。

また、抗炎症作用によって荒れていた肌を鎮めて、荒れた肌の修復を早めます。

ヘパリン類似物質には、乾燥肌が本来の機能を回復して、水分がキープできる状態に治療し、肌の炎症を抑える作用があるのです。

ヘパリン類似物質の入手方法とは

ヘパリン類似物質を入手するには、皮膚科を受診する方法のほかに、ドラッグストアで購入する方法などもあります。

皮膚科を受診

乾燥肌の治療のために皮膚科を受診すると、症状に応じて処方される外用薬の一つとして、ヘパリン類似物質のヒルドイドの処方を受けられる可能性があります。

ヒルドイドのうち、保湿剤としても使われているのは、液状の「ヒルドイドローション」とクリーム状の「ヒルドイドソフト軟膏」と「ヒルドイドクリーム」の3種類です。

「ヒルドイドソフト軟膏」と「ヒルドイドクリーム」は、ヒルドイドソフト軟膏の方が油分を多く含んでいます。

保湿が目的ではなく、打撲や捻挫、筋肉痛などの治療の外用薬として使われるものとして、「ヒルドイドゲル」もあります。

ただし、あくまでも医師の判断によって、必要な薬が処方されますので、必ずしもヒルドイドが処方されるわけではない点は認識しておきましょう。

ドラッグストアで購入

ヒルドイドは、皮膚科などの医療機関で処方を受けなければ入手できませんが、ヘパリン類似物質を有効成分とする市販薬が、ドラッグストアで販売されています。

たとえば、小林製薬の「Saiki」シリーズやグラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパンの「HPローション」と「HPクリーム」などがあります。

【Saiki保水治療ローション・保水治療乳液(小林製薬)】

heparin_moisturizing3saiki_cream width=

Saiki 保水治療ローションの特徴

  • ヒルドイドと同様に、ヘパリン類似物質が0.3%含有された保湿剤で第2類医薬品
  • 洗顔後の肌に使用する「保水治療ローション」と、化粧水の後につける「保水治療乳液」がある
  • スキンケア化粧品代わりとしても保湿に使いやすい
  • 顔だけではなく、全身にも使用可能

顔の乾燥が気になるとき、「Saiki」シリーズの保水治療ローションと保水治療乳液は、スキンケア化粧品に変えて使うことができます。

HPローション・HPクリーム(グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン)】

heparin_moisturizing3saiki_cream width=

HPローション・HPクリームの特徴

  • ヒルドイドと同様に、ヘパリン類似物質が0.3%含有された保湿剤で第2類医薬品
  • 「HPクリーム」は肌になじみやすいクリームタイプ
  • スキンケア化粧品代わりとしても保湿に使いやすい

「HPクリーム」と「HPローション」は伸びがよく、肌になじみやすいのが特徴で、老若男女問わず使うことができます。

個人輸入

ヒルドイドを医療機関にかからないで入手する方法として、外国の製品を個人輸入する方法があります。

医薬品の販売には厚生労働大臣の承要ですが、個人輸入は自己使用の範囲内で認められています。

医薬品の個人輸入の代理店を利用すると、ネット通販感覚で購入することが可能です。

しかし、個人輸入で購入した商品は、国の「医薬品副作用被害救済制度」という医薬品による重篤な健康被害に対する補償制度の対象外となりますので、おすすめはできません。

日本国内で医薬品医療機器等法を遵守して販売等されている医薬品については、それを適正に使用したにもかかわらず重大な健康被害が生じた場合に、その救済を図る公的制度(医薬品副作用被害救済制度)があります。しかし、個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません。

引用元:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ

個人輸入の利用は自己責任ということを念頭に置いておきましょう。

保湿剤としてのヘパリン類似物質の使い方

クリームを手に乗せている写真

ヘパリン類似物質の保湿効果の高まる塗り方や選び方を説明していきます。

ヘパリン類似物質の塗り方とは

ヘパリン類似物質は、化粧水や水で肌を湿った状態にした後に塗布すると、補った水分に蓋をすることができるので、保湿に効果的です。

洗顔や入浴後の肌は、お湯や洗顔料・ボディソープなどに含まれる界面活性剤で皮脂膜が流されてしまうため、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい状態ですので、5分以内につけるようにします。

ヘパリン類似物質は手のひら2枚分の面積に対して、軟膏やクリームの場合、人差し指の先から第一関節くらいまでの長さの量が目安です。

ローションでは、1円玉の大きさ程度の量が目安になります。

乾燥している肌に指で数カ所点在させて乗せた後、手のひら全体でシワに沿って伸ばすように塗っていきます。

冬場は、肌につける前に手のひらで温めておくと伸ばしやすいです。

ヘパリン類似物質はどのタイプを使う?

ヘパリン類似物質は1年を通じて保湿に使うことで、角質層で水分をキープできる状態となり、乾燥肌の改善が期待できます。

季節や部位によって使い分けるのがおすすめです。

夏にベタつきが気になる場合には、さっぱりとした使用感のローションタイプが向いています。

一方、冬は油分による被膜効果の高い、軟膏やクリームタイプの使用が適当です。

あるいは、顔や広範囲に使うお腹や背中にはローションタイプ、手足は軟膏やクリームタイプという使い分けもできます。

肌の状態や使用感に合わせて選びましょう。

ヘパリン類似物質は肌質による向き不向きはある?

鏡を見て不安そうな女性

ヘパリン類似物質を保湿剤として使うとき、肌質による向き不向きはあるのでしょうか。

ヘパリン類似物質が向いている肌質とは

ヘパリン類似物質は、乾燥肌で肌質を改善したい人に向いています。

また、重い副作用が起こりにくく、アトピー性皮膚炎の治療にも使われていることから、敏感肌の人にも向いている成分です。

ヘパリン類似物質が向いていない肌質はある?

ヘパリン類似物質は皮膚科を受診すると、オイリー肌の人にも保湿剤として処方されることもあり、特に向いていない肌質はありません。

オイリー肌の人の中には、保湿が不十分なために肌が過剰に皮脂を分泌しているケースもあり、ヘパリン類似物質などでの保湿によって、ベタついている肌状態が改善することが期待できます。
ただし、ヘパリン類似物質は副作用が起こりにくい成分ですが、ヘパリン類似物質が配合された軟膏やクリームには他の成分も含まれています。

敏感肌の人は、パラベンやエタノールなどの添加物に反応して、赤みやかゆみが出てしまう可能性があります。

心配な人は、他の配合成分を確認してから使用するようにしましょう。

ヘパリン類似物質を保湿に使用するうえでの注意点

カルテを持って微笑む白衣姿の女性の画像

へペリン類似物質を使用すると、血液が固まるのを防いで、出血を増大させる可能性があります。

血友病や血小板減少症、紫斑病など出血性血液疾患の患者をはじめ、僅かな出血でも重篤な症状を引き起こす可能性がある人への使用は禁止されています。

また、出血が促進される可能性を踏まえて、出血している傷やただれている箇所などへの使用は避けた方がよいでしょう。

まとめ

ヘパリン類似物質を保湿に使用することで、乾燥肌を水分がキープできる状態に改善することが期待できます。

ただし、肌に白い粉が吹いていたり、ひび割れが生じていたりする場合には、乾皮症という皮膚疾患の疑いもあります。

保湿だけではなく、炎症を抑えたり、免疫を抑制したりする効果があるステロイドなどによる治療が必要になることもあるので、注意が必要です。

乾燥肌で悩んでいる人は、皮膚科を受診して、ヒルドイドなど肌の状態に応じた外用薬の処方を受けることも検討してみましょう。