スキップしている女性と子供2人

大人ニキビの出現にはホルモンが関係している、と聞いたことはあっても、実際には何に気をつけたらいいの?と悩む人もいるのではないでしょうか。

本記事では、大人ニキビの原因の一つであるホルモンがニキビに与える影響と対策を紹介します。

ホルモンの作用を味方につけると大人ニキビを根本から解決できますよ

大人ニキビは「ホルモン」が原因のひとつ

頬に手を当てて目を瞑る

体内で働くホルモンは100種類以上あり、思春期の頃は体の成長に伴う性ホルモンの働きで皮脂分泌が過剰になって、主におでこや鼻などのTゾーンにニキビができますが、大人ニキビは性ホルモンだけでなくあらゆるホルモンの影響を受けて出現します。

思春期ニキビと違い、大人ニキビの発生箇所は主に顎や口周り、フェイスラインなどのUゾーンで、比較的乾燥しやすい部位にできやすいのが特徴です。

中でも顎は皮脂腺が多く、様々なホルモンの働きによって過剰に分泌される皮脂の影響を受けやすい部位でもあります。

ストレスによって増える男性ホルモン

ストレスを抱える女性

ストレスを感じると、副腎という腎臓の上にある臓器から数種類の抗ストレスホルモンが分泌されてダメージに対抗しますが、抗ストレスホルモンの一種であるコルチゾールは男性ホルモンの分泌を増加させる作用があります。

男性ホルモンは皮脂の分泌量を増やし、肌の表面にある角質層を硬くする作用があるため、毛穴に角栓や皮脂汚れが詰まりやすくなり大人ニキビができやすい肌環境を作ってしまいます。

ストレスは様々なホルモンのバランスを崩して自律神経を乱れさせ、肌の生まれ変わる周期のターンオーバーや肌のバリア機能を乱して大人ニキビを出現させるので、ストレス対策をして心身ともに健康な状態を心がけましょう。

生理前後に増える黄体ホルモン

鏡を見つめる女性

女性ホルモンと呼ばれる性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、体内のバランスを保っています。

黄体ホルモン(プロゲステロン)が増える黄体期は皮脂の分泌が過剰になるほか部分的に乾燥しやすく、体内で不必要になった老廃物を溜め込んで肌荒れの原因にもなります。

生理前に大人ニキビができやすい人は、この黄体期のホルモンバランスの乱れが原因の可能性があるので、ホルモンバランスに合わせたスキンケアや治療を行いましょう。

大人ニキビにはホルモンバランスにあわせた対策を

女性ホルモンなどの性ホルモンをはじめ、睡眠時に分泌されるホルモンやストレスに対抗するホルモンなど、大人ニキビはホルモンの影響を強く受けて発生します。

ホルモンバランスによって肌のバリア機能も乱れてしまうので、バランスを整えて大人ニキビの発生を予防しましょう。

生理周期にあわせてスキンケアを変える

生理周期には7日ごとに月経期、卵胞期、排卵期、黄体期があり、時期によって肌状態は移り変わります。

生理中の月経期は血行が悪く、乾燥しがちな時期なので保湿が重要です。

洗顔後は化粧水で肌に水分をたっぷり補給して乳液やクリームなどでフタをし、肌のバランスを整えてあげましょう。

生理後の卵胞期は卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が増えて肌の調子が良くなりますが、排卵日以降の排卵期には黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が徐々に増加して大人ニキビなどの肌トラブルが出やすくなります。

黄体期は皮脂分泌が増えたり肌のバリア機能が低下したりして肌状態が揺らぎやすく、大人ニキビが出現しやすいので、油分を取りすぎない保湿や血行促進を心がけて洗顔は肌をやさしくいたわってあげましょう。

生活習慣を整える

光を浴びる女性

食生活や睡眠など生活習慣を良好にして自律神経を安定させ、ホルモンバランスを整えることで大人ニキビの発生は抑えられます。

ホルモンを分泌する臓器の副腎にいい栄養素を積極的に摂取して副腎を回復させたり、質のいい睡眠をとったり、ストレス解消でこまめにリフレッシュして分泌するホルモンに的確にアプローチしたりして、肌状態を健康に保ちましょう。

また、適度な運動は若返りホルモンと呼ばれるDHEAが分泌されてストレスホルモンを排出したり、血行が促進されて肌のバリア機能が活性化したりと大人ニキビの防止に良いことだらけです。

一日5~10分の筋トレを週3回程度行うだけでも効果があるのでぜひ習慣にしてみてくださいね。

大人ニキビはホルモン治療で予防も可能

女性ホルモンのバランスが影響してできる大人ニキビの場合には、ホルモン配合薬の投与による治療が効果的です。女性ホルモンによる大人ニキビ治療には大きく3種類あります。

低容量ピルを服用する

薬

日本では避妊薬のイメージが強い低用量ピルですが、低用量ピルは女性ホルモンと呼ばれる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のバランスを整える薬です。

女性ホルモンのバランスの乱れによって大人ニキビができやすい人は、低用量ピルを服用することでホルモンバランスが整い、肌状態が改善される可能性があります。

また、ニキビ治療にはスピロノラクトンという男性ホルモンの働きを防ぐ薬と低用量ピルを併用する場合もあります。

ニキビ治療に使う低用量ピルの種類・飲み方

ニキビ治療に処方される低用量ピルはマーベロンやヤーズといった種類のもので、一日一回就寝前など決まった時間に毎日服用します。

21日用と28日用がありますが、使い方はほとんど変わらず7日間を休息日としてホルモンの投与を止め、28日周期でホルモンバランスを整えます。

低用量ピルのニキビ治療以外のメリットとデメリット

メリット

デメリット

  • 生理周期が安定する
  • 生理が軽くなる
  • 子宮内膜症を予防できる
  • 子宮がん・卵巣がんになりにくい
  • 乳がんの発生率が下がる
  • 体毛が薄くなる可能性がある
  • 避妊できる
  • 一時的に吐き気・倦怠感・頭痛がある
  • 胸が張る場合がある
  • 不正出血が起こる場合がある
  • 喫煙者の場合、血栓症のリスクがある

ピルのイメージにあるような「太る」や「妊娠しにくくなる」などといったことはなく、副作用も少なくて女性の体にはメリットだらけです。海外では低用量ピルの普及率は60%以上あり、安全性も低用量ピルの効果も認められています。

低用量ピルは婦人科のほか、皮膚科や美容皮膚科でニキビ治療に処方されており、1シート(一か月分)3,000~5,000円くらいで購入できます。

ただ、日本ではニキビ治療にピルを使用する認可が厚生労働省から下りていないので保険適用ができず、自費負担が必要です。

女性ホルモン配合の軟膏で治療

薬用クリームの画像

女性ホルモンの一種である卵胞ホルモン(エストロゲン)を塗り薬で皮膚から補充して、ニキビを改善させる治療法もあります。

薬局や通販でも手に入りますが、自己判断での投与で卵胞ホルモン(エストロゲン)を正常値以上に増加させてしまうと子宮内膜が厚くなって子宮体がんの発生リスクが高まってしまう恐れもあります。

摂取量はデリケートなので必ず皮膚科を受診して医師による適切な処方の上で適用しましょう。

漢方でホルモンバランスの乱れを整える

漢方

ホルモンバランスの乱れを整える漢方で根本原因を治療して大人ニキビを予防する方法もあります。

通常皮膚科などで処方されるニキビ治療薬は、今あるニキビの炎症を抑えて治療・改善するものがほとんどで、ニキビのできやすい体質までは改善できません。

漢方は数種類の生薬を配合した薬で抗生物質に比べて副作用が少なく、体が本来持っている治癒力を高めて治療を行うため、飲み続けることで体質改善ができ、大人ニキビの繰り返しを防げます。

ホルモンバランスを整える効果がある漢方

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 加味逍遥散(かみしょうようさん)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

ホルモン治療を行う際の注意点

大人ニキビができる根本原因を改善して治療できるホルモン治療ですが、特に女性ホルモンは増減によって肌荒れや自律神経の乱れ、生理不順などあらゆる症状が体に出やすいため、必ず医師の処方の元に治療を行いましょう。

また、病歴やアレルギー症状などの体質によってはホルモン治療を行えない場合もあるので病院を受診した際は専門医の指示に従って対処してくださいね。

大人ニキビのメカニズムから最善の治療法を見つけて

大人ニキビはホルモンバランスの乱れのほか、乾燥やストレス、間違ったスキンケアなど様々な原因があります。

自分の状態に合ったニキビケアをして大人ニキビを撃退しましょう。