
洗顔は1日何回とするべきか悩む人が多いのではないでしょうか。
乾燥肌の人はもとより、オイリー肌やニキビ肌の人も洗いすぎが原因で、肌トラブルが起きているケースがあります。
洗顔のしすぎによって皮脂過剰となり、隠れ乾燥肌(インナードライ肌)となる人もいます。
そこで本記事では、1日の洗顔の回数や洗顔料を使う回数、洗い方などについて、正しい方法は一体なんなのかについて詳しく解説していきますね。
洗顔は1日2回までが基本といわれる理由
肌の乾燥が気になる人や皮脂の分泌が多い人など、肌タイプは人によって異なります。
美肌を保つためには、洗顔は1日何回が適切なのでしょうか。
洗顔は1日2回が良いといわれる理由
基本的に、健康的な肌質の方の洗顔は、朝と夜の2回が最も肌にいいといわれています。
洗顔の目的は、な皮脂汚れや古い角質を取り除くこと。
洗顔することによって化粧水や乳液などスキンケア化粧品が、肌になじみやすくなります。
しかし、洗顔の回数が多かったり、洗顔にかける時間が長かったりすると、その分肌に摩擦を与えて傷つけてしまい、トラブルを引き起こす原因になることがあるので気をつけましょう。
冷たい水は皮脂汚れを落としにくく、温度の高いお湯で洗うと肌表面に必要な皮脂まで落としてしまうため、洗顔には32~35度くらいのぬるま湯が適しています。
肌に必要な皮脂は残して、余分な皮脂汚れを取り除くためには、1日2回の洗顔が適切なのです。
洗顔をしすぎると肌のバリア機能が低下
では、洗顔の頻度が多すぎると、肌にはどのような影響があるのでしょうか。
肌は皮膚の外側の表皮の中でも、一番外側の角層にバリア機能があることによって、乾燥や紫外線などの外部刺激から守られています。
角層の表面を「皮脂膜」が覆い、角層細胞内にある「天然保湿因子(NMF)」が水分をキープし、角質細胞の間を「細胞間脂質」が埋めることで、バリア機能が保たれている仕組みです。
しかし、洗顔をしすぎることによって、皮脂とともに天然保湿因子や細胞間脂質まで洗い流されてしまい、肌のバリア機能の低下を招きます。
すると、肌が乾燥するだけではなく、少しの刺激でも痒みを感じやすくなり、ウィルスや細菌も侵入しやすい状態となってしまいます。
肌のバリア機能が低下すると、修復されるまでに1日~数日の期間を必要とします。
化粧水や乳液で保湿しても、肌のバリア機能はすぐには回復しないため、洗顔のしすぎには気をつける必要があるのです。
肌は夜寝ている間に、成長ホルモンが分泌されることによって、修復が促されます。
そのため、特に朝、顔を洗いすぎることは避けるようにしましょう。
ニキビ肌やオイリー肌でも何度も洗うのは控えて
ニキビ肌やオイリー肌の人の場合、肌の皮脂の分泌が多く、肌がベタベタしやすく、何度も洗顔した方が良いのでは?と思ってしまいますよね。
ニキビができやすい人、オイリー肌の人は、1日何回洗顔するのが適切なのでしょうか。
ニキビ肌やオイリー肌の人も洗顔は1日2回
ニキビ肌やオイリー肌の人は皮脂量が多く、ベタツキから洗顔の頻度を増やしてしまいがちですが、洗顔は1日2回までとしましょう。
皮脂の分泌が多いニキビ肌やオイリー肌の人は、実は洗いすぎが原因で皮脂過剰となっているケースもあるんです。
日中に肌のベタツキが気になる場合は、ティッシュやフェイスタオルでやさしく皮脂をオフして、皮脂のベタつきを抑えるパウダーなどを重ねるのがおすすめ。
また、オイリー肌の人やニキビ肌の人も洗顔後の保湿は必要です。
油分の少ない化粧水や保湿ジェル、乳液を選び、肌の状態に応じてスキンケアをしましょう。
ニキビ肌やオイリー肌の人におすすめの洗顔方法
ニキビ肌やオイリー肌の人の洗顔方法は、洗顔料や洗顔石鹸を泡立てて、おでこや鼻などのTゾーンに泡をのせてやさしく洗った後、頬やあごなどのUゾーンに泡を乗せて洗い、最後に目元や口元を洗います。
ゴシゴシ洗うことは、肌への刺激によって肌表面のダメージの原因となります。洗顔にかける時間は90秒ほどを目安としましょう。
その後、32℃~34℃のぬるま湯で流していきます。
オイリー肌の人はさっぱりとした洗い上がりを好む人が多いですが、洗浄力が強すぎるものやスクラブ入りの洗顔料は、肌への刺激が強すぎるため、避けることが望ましいです。
乾燥肌は洗顔料を使った洗顔を夜1回だけにしよう
乾燥肌の人は洗顔後の肌のつっぱりが気になる人もいますが、洗顔は何回とするべきなのでしょうか。
詳しく解説していきます。
乾燥肌は洗顔回数に加えて洗顔方法が大切
乾燥肌の人の場合は、特に「洗いすぎない」ことを意識することが大切です。
洗顔は朝と夜の2回で変わりありませんがが、朝と夜では洗い方を変えましょう。
朝の洗顔は肌の状態に合わせて、皮脂の分泌が少なく、ベタつきを感じなければ、ぬるま湯での洗顔だけで十分です。
朝の洗顔で洗顔料を使わないことで、肌に必要な皮脂をキープしやすくなり、天然のクリームの役割を果たすため、肌の乾燥が気になりにくくなるんです。
一方、夜の洗顔は乾燥肌の人も洗顔料を使って洗うことで、皮脂や肌に残った汚れを落とすのがおすすめ。
また、朝も夜も、洗顔後はすぐに化粧水や乳液・クリームなどで保湿を行ってくださいね。
洗顔のし過ぎは隠れ乾燥肌の原因に
肌のベタツキからオイリー肌と思っていても、実は洗顔のしすぎによる隠れ乾燥肌(インナードライ肌)になってしまっているケースがあります。
肌がベタついても隠れ乾燥肌の可能性も
「皮脂が多く分泌されていてテカっているのに、肌のつっぱりが気になる」
「化粧が崩れやすいのに潤っていない、肌のキメが荒い」
といった悩みがある人は、隠れ乾燥肌の可能性があります。
隠れ乾燥肌は「インナードライ肌」とも呼ばれ、肌のバリア機能が損なわれているため、肌表面の皮脂量が多くても、肌内部の水分は不足している状態です。
肌を外部刺激から守り、さらなる水分の蒸発を防ぐために、皮脂が過剰に分泌しているのです。
隠れ乾燥肌をオイリー肌と勘違いして、洗浄力の強い洗顔料を使い、洗顔をし過ぎたりすることで、さらに肌の状態を悪化させてしまうこともあります。
また、肌のベタつきや油分を気にして、保湿を十分に行っていないケースもみられます。
隠れ乾燥肌を招く原因の一つは洗顔のし過ぎによるものですので、洗顔回数を見直してみましょう。
洗顔の回数や洗顔料を使う頻度を見直して、洗顔後の肌に化粧水や乳液などで適切に保湿を行うことで、肌の乾燥を気になりにくくすることもできますよ。
洗顔のしすぎによって大人ニキビを招くことも
洗顔のしすぎから、肌が乾燥してバリア機能が低下し、乾燥だけでなく大人ニキビや吹き出物などができやすくなることもあります。
ただし、大人ニキビはストレスや睡眠不足、ホルモンバランスの影響などが原因でできることもあり、肌の乾燥だけが要因とは限りません。
洗顔を1日3回以上行っている方で、大人ニキビができやすい人は、洗顔のしすぎも疑ってみましょう。
まとめ
肌タイプを問わず、「肌を洗いすぎていること」が、肌のバリア機能の低下を招き、肌トラブルへとつながっているケースがみられます。
洗顔の回数が多い、洗顔料の使用頻度が高いことは、肌の状態を悪化させる要因です。
「洗顔は1日2回まで」として、肌に必要な皮脂量は取りすぎないように注意しましょう。
これまでと洗顔の頻度や洗い方を変えるだけで、肌の乾燥や大人ニキビの悩みが気になりにくくなることもあります。
正しい洗顔回数と洗い方を守って、美肌を目指してくださいね。