化粧水を冷蔵庫で保管するのはダメ?正しい保管方法と使い方を解説

化粧水

エイジングケアとインナービューティーのスペシャリスト

西村 陽子

日々のスキンケアに欠かせない化粧水。皆さんはどのように保管していますか?

化粧水は常温で棚や引き出しに保管している方が多いかもしれませんが、

「化粧水が劣化しないために」「夏は冷やすと冷たくて気持ちいい」
といった理由で、化粧水を冷蔵庫で保管しているという方もいますよね。

美容大国の韓国では化粧水などの化粧品を冷蔵庫で保管するのが一般的だといいます。

また、美白化粧水として人気の「雪肌精」も、夏に冷蔵庫で冷やす「冷やし雪肌精」のCMがありましたよね。皆さんのなかには、「化粧水は冷蔵庫で冷やしたほうがよいのでは」と思っている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、化粧水を冷蔵庫で保管することについて、そのメリットやデメリット、美容効果などについて公式情報も含めて徹底調査。

その上で、正しい化粧水の保管方法や化粧水を効果的に使う方法を詳しく解説します。

化粧水を冷蔵庫で保管してもいい?

冷蔵庫をあけている画像

美肌のために毎日使う化粧水。

せっかく使うのだから、できだけ品質を保ったまま効果的に使いたいですよね。化粧水の保管方法について、冷蔵庫で保管する方法がよいのかどうか調べてみました。

基本は常温で保管

化粧品容器が並んでいる画像

市販されているほとんどの化粧水は、常温で保管することを前提に製造されています。

多くの化粧水には、「パラベン」や「フェノキシエタノール」「デヒドロ酢酸ナトリウム」といった防腐剤が使用されていて、常温で保管しても化粧水が腐ることはありません。

ちなみに、日本工業規格(JIS)によると、常温とは20℃の±15℃、つまり【5℃~35℃】を指しています。

一般的な住宅の室内であれば、ほぼ一年を通じて常温の範囲内に当てはまると考えてよいでしょう。

化粧水の冷蔵庫保管は可能?

赤い綿を並べたクエスチョンマーク

それでは化粧水の保管場所として、冷蔵庫は適切でしょうか?

一般的に冷蔵庫内の温度は2℃~6℃くらいとされています。常温の範囲から見ると、少し低すぎる温度であることがわかりますね。

そこで化粧水の冷蔵庫保管について、人気化粧品メーカーではどのような保管方法を推奨しているのか、公式HPで確認してみました。

 人気化粧品メーカー推奨の化粧水保管方法

 

化粧水の保管方法

冷蔵庫保管の可否

資生堂

常温

  • 推奨しない
    温度変化が原因で品質の安定性が損なわれることがある

KOSE

常温

  • 推奨しない
    温度変化が原因で品質の安定性が損なわれることがある

SK-II

 

常温

  • 推奨しない
    温度変化によって品質が保たれなくなる場合がある

ちふれ

常温

  • 温度変化が原因で品質の安定性が保たれなくなることがある

FANCL

常温

  • 品質の安定性が損なわれることがある

※化粧水の保管方法・冷蔵庫保管の可否ともに、各メーカーの公式サイトに掲載されている情報です。

基本的に、各社とも化粧水は常温保管を前提に作られているので、推奨される化粧水の保管方法も「常温」というメーカーがほとんどでした。

メーカーによっては、冷蔵庫保管を推奨している化粧水もありましたが、その場合、一度冷蔵庫に入れた化粧水は、使い切るまでずっと冷蔵庫で保管するのが最適。

「冷蔵庫→常温→冷蔵庫」と保管場所をころころ変えると、急激な温度変化によって、化粧水が劣化する可能性があることもあるので、気をつけましょう。

冷蔵庫保管をしたほうがいい化粧水も

化粧水の中には、冷蔵庫保管を推奨しているものもあります。

防腐剤などを配合していない無添加コスメ

クレンジングが3つ並んでいる

無添加をうたう化粧水の中で、防腐剤を使用していないタイプの化粧水は、化粧水内での雑菌の繁殖をために、冷蔵庫保管を推奨しているものもあります。

商品の説明書に「冷蔵庫保管」の記載がある場合は、必ず冷蔵庫で保管するようにしましょう。

手作り化粧水

「化粧水を手作りしている」という方もいますよね?

手作り化粧水で防腐剤を使用していない場合は、冷蔵庫保管が適しています。

そのうえで、一週間を目安に使い切るようにしましょう。

化粧水を手作りする際に「エタノール」「BG」など防腐剤を使用する方もいるかと思います。
防腐剤を使用したとしても、手作りの場合は、防腐剤の量が足りなかったり、化粧水を調合する際に雑菌が入り混んだりといったリスクがあるので、基本は冷蔵庫での保管をおすすめします。

使用前に調合するタイプの化粧水

化粧水の中には、粉末のAPPS(新型ビタミンC誘導体)を使用前に溶かしてから使うタイプのものがあります。

また手持ちの化粧水に、ヒアルロン酸やビタミンC誘導体などを加えて使用するという方もいるのではないでしょうか?

化粧水を自分で調合する際には、清潔にしていても手や器具についた雑菌などが入り込んでしまうことがあります。

自分で化粧水を調合した場合は、雑菌の繁殖を防ぐためにも、冷蔵庫で保管することをおすすめします。

化粧水を冷蔵庫で冷やすと美容効果はある?

化粧水は、基本的に常温保管が推奨されていることがわかりましたが、インターネットなどでは、以下のような「化粧水を冷やす美容法」を目にすることがありませんか?

化粧水を冷やす美容法

  1. 冷やした化粧水で毛穴を引き締める
  2. 冷やした化粧水で皮脂の分泌を抑える
  3. 冷やした化粧水で日焼けによる肌のほてりをしずめる
  4. 韓国では美肌のために冷やした化粧水を使っている

これらの美容法が、実際に効果があるのかどうか、調べてみました。

冷やした化粧水で毛穴が引き締まる?

小鼻を人差し指で抑える女性

肌を冷やすことで「毛穴が引き締まる」というのは、体温を奪われないように毛穴が閉じるしくみを利用した美容法です。

実際、肌の温度が下がると毛穴は一時的に閉じますが、すぐまた元の状態に戻ってしまいます。

化粧水による冷却効果は一時的なものなので、「毛穴開き」「毛穴のつまり」といった毛穴トラブルを解消するほどの効果は期待できないでしょう。

冷やした化粧水で皮脂の分泌が抑えられる?

両頬を手で押さえる女性

化粧水を冷やすことで「皮脂の分泌が抑えられる」という情報も目にします。

皮脂は毛穴の奥にある「皮脂腺」から分泌されているので、肌温度を下げて毛穴を閉じることで、皮脂の分泌を減らそう…という美容法です。

しかし冷蔵庫で冷やした化粧水を肌につけても、すぐに体温で化粧水が温まるので、毛穴が一時的に閉じてもすぐにまた元の状態に戻ります。

化粧水を冷やしても、皮脂を抑えるほどの効果は期待できないでしょう。

冷やした化粧水で日焼けによる肌のほてりをしずめられる?

日焼け

日焼けによる「肌のほてり」とは、肌が紫外線によって軽い炎症を起こした状態。

ほてった部分が赤くなるのは、炎症によって毛細血管の血流が増えているからです。

ほてりは、そのまま放置しておくと肌への刺激となって、シミやそばかすの原因になってしまうため、できるだけすみやかに収めることが必要です。

そこで、日焼けによるほてりをしずめるために、化粧水を使っているという方も多いですよね。

冷やした化粧水は日に焼けて熱を持った肌を冷やす効果があるので、「日焼け後のほてりを冷ます」ことはできるといえます。

しかし日に焼けた肌の炎症や、日焼けが定着して黒くなるのを抑える効果は、消炎成分や美白成分とった有効成分が配合されている化粧水に限ります。

冷やした化粧水で得られる効果は、熱冷ましだけで消炎・美白の効果はないことを念頭に置いておきましょう。

韓国では美容のために冷やした化粧水を使う

多くの保冷剤

韓国では、化粧水などの化粧品を冷蔵庫で保管することが一般的で、化粧品専用の小さな冷蔵庫も販売されているほどです。

また、化粧水だけでなく、冷蔵庫で冷やしたシートマスクを使ったり、冷蔵庫で冷やすタイプのクーリングマスクが人気だったりと「肌を冷やす美容」が人気です。

韓国で化粧水を冷やすことが一般的なのは、「美容のためには肌を冷やすのがよい」と考えられていることが背景にあります。

また、芸能人が肌を冷やす美容法を発信していることなどから、化粧水を冷やして使うことが注目されているようです。

これらのことからも分かるように、化粧水やシートパックを冷やして使うことが美容に良いかどうかは医学的な根拠があるものではありません。

日本でつくられている化粧水やシートパックは基本的に常温での保管が推奨されていることからも、メーカーで推奨されている保管方法を守ったほうが良いといえるでしょう。

化粧水を冷蔵庫保管するメリットとデメリット

化粧水を冷蔵庫で冷やしても、大きな美容効果は期待できないことがわかりました。

また、化粧水の中には、冷蔵庫で冷やしても問題ない化粧水もあります。

「ではどちらがいいの?」という方のために、化粧水を冷蔵庫で保管するメリットとデメリットについて、まとめてみました。

メリット1.ひんやりした使用感が気持ちいい

スキンケアをする女性

夏場などは、ほてった肌に冷蔵庫で冷やした化粧水をつけると、とても気持ちがいいですよね。

「暑い季節に使用感が心地いい」というのはメリットの一つだといえるでしょう。

メリット2.防腐剤不使用の化粧水が長持ちする

カレンダー

防腐剤の配合されていない化粧水や、手作り化粧水は冷蔵庫保管のほうが長く品質を保てることがメリット。

一般的な化粧水も「冷蔵庫で保管するほうが長持ちするのでは」と思う方も多いかもしれませんが、常温保管が推奨されている化粧水を冷蔵庫に入れても、保存期間が長くなるというわけではないので注意してくださいね。

デメリット1.浸透が悪くなる

化粧水は、冷たい状態よりは体温に近い温度のほうが、肌なじみがよく、肌への浸透が高いといわれています。

ポーラ文化研究所のデータ※によると、化粧水を冷やすことで配合されている成分の働きが低下することがわかっています。

つまり、「化粧水を冷やすと美容効果が下がる」ということ。

化粧水を効果的に使うためにも、冷蔵庫で冷やすことはおすすめできません。

※株式会社DECENCIA NEWS LETTER「秋のお手入れに関する調査」より
http://www.decencia.co.jp/release/pdf/20171108.pdf

デメリット2.成分が変質することがある

実験

化粧水には、低温になると結晶化する成分が使われていることがあります。

成分が結晶化すると肌に浸透しにくいだけでなく、固まった成分が肌を傷つける恐れがあるので注意が必要です。

デメリット3.温度変化で劣化することがある

化粧水を手に出す

化粧水の温度の上げ下げを繰り返し行っていると、化粧水の成分が劣化する可能性があります。

「化粧水を冷蔵庫保管し、そのあと常温に置いておく」という風に使うと、化粧水の温度が急激に変化するので、温度変化の多い冷蔵庫保管はおすすめできません。

【結論】化粧水の冷蔵庫保管はデメリットが多い

やってはいけない行動

化粧水を冷蔵庫で冷やすことのメリットとデメリットを見てみましたが、明らかにメリットが少なく、デメリットが多いですよね。

各化粧品メーカーが冷蔵庫保管を推奨しない理由がわかっていただけたのではないでしょうか。

冷蔵庫保管を指定している化粧水を除いて、基本的には化粧水は常温で保管するほうがよい、ということを知っておきましょう。

化粧水の正しい保管方法

化粧水のパッケージを見るとたいてい「直射日光・高温多湿の場所を避け、冷暗所にて保存」と書いてありますよね。

ここでは化粧水の正しい保管方法について、具体的にどのような場所・方法がよいのかを解説します。

高温多湿を避けて常温保管する

スキンケア化粧品ボトルがならんでいる様子

化粧水の保管は常温(5℃~35℃)保管ということは、住宅の室内であれば、ほぼ問題ないといえるでしょう。

一つ注意したいのが、「高温多湿」です。

高温とは常温を超える35℃以上になる場所で、多湿とは常湿と呼ばれる湿度(45%~85%)を超える湿度を指します。

住宅の中で高温多湿になる場所といえば、入浴中のお風呂場があたるので、化粧水の保管場所としては、お風呂場やその付近は避けたほうがよいでしょう。

化粧水は、洗面所やリビング、寝室などに保管することをおすすめします。

直射日光が当たらない冷暗所

化粧水を保管する場所として、もう一つ注意が必要なのが直射日光。室内では直接日光が当たる場所はほとんどありませんが、ベランダ脇や窓際などは注意が必要です。

時間帯によって、窓が開いているときに日が指したり、窓ガラス越しに強い日が当たったりすることもありますよね。

日光はたとえ数時間当たるだけでも、化粧水の温度を上昇させます。

また、紫外線は化粧水の成分を劣化させる可能性があるので注意しましょう。

直射日光を避けた上で、化粧品の保管場所として適しているのが「冷暗所」です。

冷暗所というと、「冷たく」「暗い場所」ということで、「冷蔵庫がちょうどいいのでは?」と思う方もいるかも知れません。

冷暗所とは、冷蔵庫のような「わざわざ冷やした場所」ではなく、日光が当たらず温度が上昇しない「涼しい場所」を指します。

温度が低すぎる「冷蔵庫」は化粧水の保管に適していないので、注意してくださいね。

冷暗所は、具体的にはリビング・寝室などの日光の当たらない棚の中や引き出しの中など。

鏡台などに化粧水を置く場合は、蓋のついているコスメケースなどに収納するのもよいですね。

蓋をしっかり閉めて保管する

プラセンタ 瓶 イメージ

化粧水を使用した後は、しっかりと蓋をして保管しましょう。

蓋は、化粧水が空気に触れて酸化が進まないようにするためと、雑菌などの混入を防ぐために必要です。

蓋を閉める際には、化粧水の出し口の部分をティッシュなどで拭くようにすると、雑菌がビンに入ったり、蓋付近に成分が固まったりするのを防ぐことができますよ。

化粧水を効果的に使うためのポイント5つ

化粧水は正しい方法で保管することが大切ですが、保管だけでなく使い方にも正しい方法があります。

化粧水は毎日使うアイテムなので、「使い方を特に意識したことがない」という方も多いですよね。

最後に化粧水の効果を最大限に活かすためのポイントを5つ挙げてみます。

1.化粧水は適量を守る

化粧水を手の上に乗せている

肌をしっかり保湿するために「化粧水を贅沢にパシャパシャと使っている」という方もいるのでは?

しかし化粧水は、多く使えば使うほど肌がうるおう、というものではありません。

肌に対する化粧水の量には適量があり、特に説明書などで指示がない場合は500円玉大くらいで十分です。

化粧水のつけすぎは、肌にとってメリットがないばかりか、場合によっては肌トラブルの原因になることも…。化粧水は適量を守って使用してくださいね。

2.化粧水を2~3回に分けて重ね付けする

保湿する女性

化粧水の適量は500円玉大くらいですが、一度につけようとすると、手のひらからこぼれたり、肌の上で化粧水が余ったりということがありませんか?

手間はかかりますが、化粧水は2~3回に分けてつけるほうが、肌に浸透させやすいのでおすすめです。

500円玉大の1/2または1/3の量を手のひらにのせ、肌に浸透したのを確認してから残りの化粧水をつけていくと、化粧水が余ることなく、肌にしっかりと浸透していきます。

3.化粧水は手のひらで温めて使う

保湿剤や化粧水を手にとるイメージ写真

化粧水は手のひらで温めてから使うほうが、浸透力が高まることがわかっています。

適量を手のひらに乗せたら、両手で包み込むようにして温めてから、顔全体に優しくなじませましょう。

目もとや小鼻まわりなど、細かい部分は指を使ってつけていきます。

4.手や顔を清潔にしてから化粧水をつける

顔を洗う女性

洗顔後は清潔なタオルで顔を拭くようにしましょう。タオルを何度も使い回すと、半乾きになり雑菌が増えて不衛生です。

また、化粧水をつける前は、必ず手を清潔な状態にしてからつけるようにしましょう。

手に雑菌がついていると、化粧水のビンに雑菌入ったり、顔に雑菌を広げたりすることがあるので注意してくださいね。

5.開封後はなるべく早く使い切る

カレンダーの上に砂時計画像

化粧水は、正しい保管方法を守っていれば数ヶ月は使用することができます。

それでも、日々のスキンケアの際に空気に触れたり、少しずつ雑菌が入ったりすることも。

保管期間が長いと、少しずつ劣化することは避けられません。

化粧水は、開封後は「できるだけ早く使う」ことが推奨されています。

できれば2ヶ月以内で使い切ることが望ましいでしょう。

開封前の化粧水なら正しく保管すれば3年は保管が可能です。

化粧水は冷蔵庫保管でなくて常温で

化粧水の冷蔵庫保管についていろいろと見てきましたが、結論としては、「常温保管が最適」だということがわかっていただけたでしょうか?

化粧水は冷やすことで、効果が落ちたり浸透性が低くなったりと、化粧水の力を発揮できなくなる可能性があるので注意しましょう。

化粧水の中には冷蔵庫で冷やしても問題ないものもあります。

「冷蔵庫で冷やすと気持ちいいから冷やしたい!」という方は、冷やしてもよい化粧水かどうかメーカーに問い合わせて確認してから、冷やすようにしてくださいね。

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