実験する女性

30代から40代の女性に多く見られる肌悩みのひとつ、肝斑。

「肝斑」と聞いたことはあるけど、シミとの違いは?改善方法は?と気になりますよね。

本記事では、肝斑の原因や見分け方だけでなく、4つの改善方法と予防方法を紹介します。

肝斑治療に関する疑問を晴らして肌悩みを減らしましょう。

肝斑とシミの違いは?

隠れたシミに悩む女性

一般的にシミと呼ばれるものは老人性色素斑といい、紫外線の影響でメラニンが作られて肌に現れますが、肝斑とは主に女性ホルモンの変動が原因のシミの一種です。

肝斑の特徴を知って、適切な治療を行いましょう。

肝斑の原因はホルモンバランスの乱れ

ハートのモチーフを持った女性

女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、一定のサイクルで分泌量が増減しています。

肝斑は、女性ホルモンの分泌サイクルやバランスが変わる妊娠時やピル服用時、また30代頃から始まる卵巣の機能低下による女性ホルモンの減少など、主に女性ホルモンのバランスが崩れることが原因で発症します。

ホルモンバランスの乱れによって、シミを作る細胞のメラノサイトが刺激されてメラニンが過剰に生成され、肌内部に蓄積したメラニンは肝斑となって現れるのです。

肝斑はホルモンバランスの変動に伴って発症するため、出産後や更年期を過ぎてホルモンバランスが安定すると次第に薄くなる傾向があります。

肝斑の予防には、ホルモンの分泌をコントロールする器官である内分泌器を正常に働かせることが大切で、ストレスもまた、女性ホルモンのバランスを乱す一因になるので、食生活や質のいい睡眠などを心がけましょう。

肝斑は左右対称に現れる

肌トラブルに悩む女性のイラスト

肝斑は左右対称にできるのが特徴で、額や鼻の下のほか、主に頬骨に沿って比較的広い面積で現れます。

肝斑の色の濃さや大きさは様々ですが、紫外線の影響や肌への刺激によって悪化してしまうので、日焼け止めで紫外線対策をしたり、洗顔で肌を擦りすぎたりしないなどのスキンケアが大切です。

対称性真皮メラノサイトーシスの可能性も

顔のシミが気になる女性

肝斑に非常によく似た症状の対称性真皮メラノサイトーシス(ADM)は両側性遅発性太田母斑様色素斑ともいい、思春期以降から多くは30歳までに現れる真皮(肌の深部)にできたシミで、医学的にはアザに分類される皮膚疾患です。

対称性真皮メラノサイトーシスの発症部位は、肝斑と同じく頬やこめかみ、額などに左右対称に現れ、色も褐色や灰色など様々なので肝斑との見分けが難しく、また肝斑と併発している場合もあります。

対称性真皮メラノサイトーシスの治療には保険が適用され、Qスイッチレーザーを用いたレーザー治療で真皮のメラニンを破壊していきます。

肝斑の治療法やその他のシミ改善方法で効果が見られない場合は、対称性真皮メラノサイトーシスの可能性があるので、シミの種類の適切な判断は皮膚科や美容皮膚科などの専門医を受診しましょう。

肝斑の改善方法4つ

肝斑の治療は、美白化粧品を使ってのセルフケアでは改善できないため、皮膚科や美容皮膚科を受診する必要があります。

肝斑の治療には、主にトラネキサム酸などの内服薬が使用され、肌に刺激の少ないレーザートーニングやケミカルピーリング、美白外用薬を肌質や肝斑の状態によって併用する場合もあります。

治療方法によって治療期間や費用なども違うので、皮膚科医と相談しながら自分に合った治療をしましょう。

トラネキサム酸の服用

薬

トラネキサム酸は主に抗炎症剤として用いられるアミノ酸の一種で、メラニンの色素沈着を抑制する効果があるので、肝斑を薄くする働きをします。

肝斑の治療にはトラネキサム酸に加えて、メラニン還元作用など美白効果のあるビタミンCやL-システインを服用して総合的に改善効果を高めることが一般的で、服用してから大体4~5週間ほどで改善が見えはじめます。

トラネキサム酸の服用ができる市販薬として、第一三共ヘルスケアの「トランシーノ」などが市販されていますが、皮膚科や美容皮膚科で処方される内服薬はトラネキサム酸の含有量が市販薬より多いので、肝斑の適切な改善には専門医の受診がおすすめです。

レーザートーニング

レーザー治療

肝斑の場合、老人性色素斑などのシミの治療に効果的な高出力のレーザー治療では刺激が強く、肝斑が悪化してしまう恐れがあるので、レーザーを使った治療では「レーザートーニング」という低出力のレーザーを使います。

レーザートーニングは、Qスイッチルビーレーザーなど高出力のレーザー治療と違い、低出力で少しずつメラニンを破壊するので複数回の施術が必要になりますが、肌への刺激が低く、治療から回復までの期間であるダウンタイムもほとんどありません。

レーザートーニングの中でも「メドライトC6」という機器が有効で、美容皮膚科や美容外科での施術が可能です。

ケミカルピーリング

医者と道具

ケミカルピーリングはフルーツ酸などの薬剤を塗って古い角質を溶かし、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーを正常にして、肌に蓄積したメラニンの排出を促す方法で、皮膚科や美容皮膚科で施術できます。

ケミカルピーリングの施術はイオン導入と併せて行うことが多く、2週間に1回位のペースで定期的に行うことで徐々に肝斑が改善されます。

美白外用薬を使用

オーガニックイメージ

肝斑を治療する美白外用薬には、「肌の漂白剤」とも呼ばれるハイドロキノンを配合した高濃度のハイドロキノンクリームが用いられ、肝斑の色素沈着にピンポイントで作用します。

また、メラニン色素を抑制するトラネキサム酸をクリームやローションなどで肌に直接塗布する場合もあり、内服薬と併せて使用して効果を高めます。

皮膚科・美容皮膚科の肝斑治療に関するQ&A

質問と回答と虫眼鏡

皮膚科や美容皮膚科の公式サイトを30件ほどリサーチして、肝斑治療に関する一般的な費用や期間の傾向をまとめました。

実際に皮膚科・美容皮膚科で肝斑の治療を行う前には、受診する病院に直接問い合わせて費用などの気になる点を確認し、疑問や不安を解消しておきましょう。

Q.治療費用は?皮膚科では保険が適用になる?

貯金

肝斑は病気ではないため、治療には基本的に保険は適用されず基本的には自費診療となりますが、病院によっては内服薬の処方に保険が適用される場合もあります。

内服薬の保険適用は皮膚科・美容皮膚科によって違うので、受診前に費用などは問い合わせて確認しましょう。

治療方法

保険・治療費用

トラネキサム酸を内服

保険適用される病院もある

治療費用:一か月で約5,000円

レーザートーニング

保険適用外

治療費用:1回8,000円~×5~10回

ケミカルピーリング

保険適用外

治療費用1回8,000~10,000円×5回~

美白外用薬

保険適用外

治療費用:一か月で約3,000円

Q.治療期間はどれくらい?

カレンダー

肝斑の治療は、改善が緩やかなので根気強く行う必要があります。

レーザートーニングやケミカルピーリングは1回の施術で目に見えて改善が見られますが、完治までには定期的な施術が必要です。

治療方法

治療期間

トラネキサム酸を内服

継続的な服用で4~5週間で効果が現れ始める

治療期間は半年から1年など症状による

レーザートーニング

施術時間は1回30分程度

一か月に1回の頻度で行い、症状により5~10回程度

ケミカルピーリング

施術時間は1回30分程度

2週間に1回の頻度で行い、症状により5回以上

美白外用薬

継続的な使用で2週間~8週間で効果が現れ始める

治療期間は症状による

肝斑を悪化させないための予防法

女性ホルモンのバランス変動が影響して発症する肝斑ですが、シミを作る細胞のメラノサイトが刺激されると悪化してしまう恐れがあります。

肝斑を悪化させないために、以下のことに気を付けましょう。

ストレスをためない

水分補給

ストレスを感じると、体内では以下のようなあらゆる働きからメラニンが増加・蓄積して肝斑が悪化してしまいます。

  • 大量の活性酸素が発生してメラノサイトを刺激し、メラニンが増加
  • 抗ストレスホルモンと同時にメラニン細胞刺激ホルモンが分泌され、メラニンが増加
  • 肌のターンオーバーが低下してメラニンの排出が滞り、蓄積
  • ホルモンバランスが乱れて女性ホルモンの分泌減少

日ごろから適度な運動やリラックスできる趣味などでストレスを解消し、自律神経を安定させてホルモンバランスを整え、肝斑の悪化を防ぎましょう。

紫外線対策をする

UVケアで紫外線をブロックしている女性

紫外線は肌内部にあるメラノサイトを刺激してメラニンを過剰に生成するため、肌が紫外線の刺激を受けると、肝斑は色が濃くなったり新たに現れたりと肌状態は悪化してしまいます。

肝斑ができやすい頬や額などは、顔の中でも比較的紫外線を浴びやすい部位なので、悪化を防ぐためにも日焼け止めなどの紫外線対策は怠らないようにしましょう。

肌に刺激を与えない

保湿する女性

シミを作る工場のメラノサイトは、摩擦などの肌刺激によっても活性化し、メラニンを生成してしまいます。

過度なスキンケアやフェイスマッサージなどの肌への外部刺激は、メラニンを増加させてしまい肝斑の悪化に繋がるので、気になって頻繁に触ってしまうといったことのないように気を付けましょう。

規則正しい生活を送る

光を浴びる女性

質のいい睡眠や栄養バランスのとれた食事、適度な運動など、規則正しい生活はホルモンバランスを正常に整え、肝斑の予防に繋がります。

特に眠りの深い上質な睡眠は、成長ホルモンをはじめとした様々な体内ホルモンが正常に働くために重要なので、寝る3時間前までに夕食を済ませたり、寝る前はスマホやパソコンの使用を控えたりして、スムーズに入眠できる生活を送りましょう。

生活リズムを整えてホルモンバランスを正常に戻せば、心身ともに健康な状態で肝斑の悪化を防げますよ。