
混合肌の方は顔の部位によって肌質が違うので、化粧水もさっぱりタイプとしっとりタイプのどちらを選ぶべきか、悩んでしまいますよね。
頬は乾燥するけれど、皮脂分泌の多い部分がベタつくのが嫌だから、とさっぱりタイプの化粧水を選びがちな混合肌の方も多いかと思いますが、実は混合肌にぴったりな化粧水は「しっとりタイプ」の化粧水なのです。
本記事では、どうして混合肌の方にはしっとりタイプの化粧水がおすすめなのかをお伝えし、その上でしっとりタイプの化粧水を選ぶ際に気を付けたいポイントや、混合肌の方におすすめしたいしっとりタイプの化粧水をご紹介しています。
自分の肌にはさっぱりタイプとしっとりタイプ、どちらの化粧水を選ぶべきなのか悩んでいる混合肌の方や、ベタつきが嫌でさっぱりタイプを選びがちな混合肌の方は、ぜひ本記事に目を通してみてください。
混合肌にはさっぱりではなく「しっとりタイプ」の化粧水を
混合肌は、額や鼻を繋ぐTゾーンは皮脂の分泌が多くてベタつき、頬や口元を繋ぐUゾーンは乾燥してカサつく、というように、顔の部位によって肌質が大きく異なる肌のことをいいます。
顔の部位によって肌質が異なっているので、ベタつく部分とカサつく部分のどちらに合わせたスキンケアをすれば良いのか悩んでしまいがちですが、混合肌に適したスキンケアは乾燥部分に合わせた保湿ケアです。
混合肌の方が保湿ケアをする場合は、たっぷりの水分を肌に与え、キープする力を持つしっとりタイプの化粧水がおすすめです。
ここでは、さっぱりタイプとしっとりタイプの化粧水の違いを紹介したうえで、混合肌の方はなぜしっとりタイプの化粧水を選ぶべきなのかを説明していきます。
さっぱりタイプとしっとりタイプの化粧水の違い
同じ種類の化粧水でさっぱりタイプとしっとりタイプの2種類がある場合、さっぱりタイプとしっとりタイプの違いは以下のどちらかになります。
1. 違いは使用感で、保湿効果に違いはない
(例:無印良品 化粧水・敏感肌用・さっぱりタイプ/しっとりタイプ)
2. 違いは保湿効果で、しっとりタイプの方が保湿できる
(例:オルビス アクアフォースローションL/M)
さっぱりタイプとしっとりタイプの化粧水の違いが使用感のみである場合、配合されている成分の量を少々変えているものの、配合成分と保湿効果は同じなので、自分が好むタイプの化粧水を選んでも問題ありません。
しかし、化粧水に使われている成分が違ったり、増えたりしている場合には、さっぱりタイプとしっとりタイプで保湿力が変わっている可能性が高いため、混合肌に適している化粧水を選ぶ必要があります。
混合肌にしっとりタイプの化粧水をすすめる理由
混合肌の方におすすめの化粧水が「しっとりタイプ」である理由は、混合肌になる原因が肌の乾燥にある可能性が高いからです。
混合肌はカサつくUゾーンに対し、Tゾーンが分泌された皮脂でベタつくので、相対的にTゾーンが潤っているように感じてしまいがちです。
しかし、皮脂は肌が乾燥しているときに多く分泌される傾向があるため、TゾーンがベタつくからといってTゾーンが潤っているわけではなく、逆に皮脂の下の肌が乾燥してしまっている可能性も考えられます。
混合肌は頬が乾燥していることからも、肌の潤いが不足してTゾーンの皮脂が分泌されている可能性が高いので、保湿力の高いしっとりタイプの化粧水こそ、混合肌に適した化粧水であるといえるのです。
混合肌でもベタつきにくいしっとり化粧水の選び方
混合肌に合うのはしっとりタイプの化粧水ですが、しっとりタイプの化粧水はベタつきのあるものが多く、皮脂分泌の多い部分に使うと保湿力よりもベタつきが気になってしまって苦手だという混合肌の方も少なくありません。
しっとりタイプの化粧水がベタつきやすいのは、しっとりタイプの化粧水に配合されている保湿成分にベタつきやすいものが使われていることが原因です。
自分が気になっているしっとりタイプの化粧水がベタつくかどうかは、実際に化粧水を触るだけでなく、配合されている成分からも読み取れるので、混合肌でもベタつきにくいしっとりタイプの化粧水を探す際には、化粧水の配合成分を確認するようにしましょう。
ベタつきやすい保湿成分を使った化粧水を避ける
混合肌でもベタつきを感じにくいしっとりタイプの化粧水を選びたいときには、ベタつきやすい成分を多く配合している化粧水は避けるようにしましょう。
私たちの肌には、汚れや有害な物質を体内に取り込まないために、一定以上の大きさの成分を受け入れないようにする防御機能が備わっています。
化粧水に含まれている保湿成分は、この防御機能にはじかれず、肌の一番外側で潤いを蓄えている角質層に浸透して肌に水分を与える成分と、防御機能を利用して肌の表面にとどまり、肌に与えた水分を守る成分の2種類に分かれています。
肌に与えた水分を守る保湿成分は粘り気のあるものが多く、少し配合されているだけならば肌を保護してくれるのですが、多く配合されていると粘り気で水分を守ろうと肌を膜のように覆い、ベタつきを与えるようになってしまうのです。
化粧水の成分表示は配合量順に並んでいることが多いため、ベタつきにくい化粧水を探すためには、たくさん入っているとベタつきやすい、以下で紹介する保湿成分の名前が成分表示の半分より後ろに書かれているものを選ぶようにしましょう。
- 肌になじみにくい大きさで防御機能にはじかれてしまう成分
ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなど - 皮脂と同じように肌になじまず、覆う形で水分を守る成分
○○多糖体、○○オイルなど
ベタつきにくい保湿成分がメインの化粧水を選ぶ
混合肌でもベタつきにくいしっとりタイプの化粧水を選ぶときには、ベタつきにくい保湿成分がメインで配合されている化粧水を選ぶことをおすすめします。
ベタつきやすい保湿成分は肌の表面にとどまって水分の蒸発を防ぐ成分ですが、ベタつきにくい保湿成分は肌の一番外側で潤いを蓄える力を持つ角質層に水分を満たしてくれる成分です。
肌の潤いは角質層の水分量で決まるため、ベタつきにくい保湿成分で肌に水分を与えることによって、乾燥した肌を潤わせることができます。
ベタつきにくい保湿成分の例は以下の通りです。
しかし、ベタつきにくい保湿成分は、肌の水分が蒸発しないように守る力が弱いため、ベタつきにくい保湿成分だけでつくられたしっとりタイプの化粧水ではすぐに肌の水分が失われてしまいます。
ベタつきやすい保湿成分は、少量ならばベタつきに繋がることはほとんどないので、ベタつきにくい保湿成分だけでつくられた化粧水ではなく、ベタつきやすい保湿成分が少しだけ含まれている化粧水を選ぶと、肌の保湿効果が高まりますよ。
混合肌でもベタつかないしっとりタイプ化粧水の使い方
混合肌には、ベタつきにくい保湿成分がメインで配合されているしっとりタイプの化粧水がおすすめですが、スキンケア方法を間違えてしまうと、ベタつきにくい化粧水を使っても、肌のベタつきを感じてしまう場合があります。
ここでは、混合肌の方がしっとりタイプの化粧水をベタつかせずに使うためのポイントをご紹介していきます。
その1|化粧水をつけるタイミングは洗顔後すぐ!
しっとりタイプの化粧水をベタつかせずに使うためには、洗顔後すぐに化粧水をつけることをおすすめします。
洗顔した直後の肌は、汚れや皮脂など、顔の表面を覆っていたものがなくなり、肌が無防備な状態になっています。
肌を無防備な状態で放置すると、肌の水分はどんどん蒸発して失われ、TゾーンのベタつきとUゾーンのカサつきが進み、混合肌も悪化してしまうため、洗顔をした後は清潔なタオルでポンポンと押さえるようにして水気を拭い、すぐに化粧水をつけるようにしましょう。
その2|しっとりタイプの化粧水を少しずつつける
肌をベタつかせずにしっかりと化粧水をなじませるためには、適量の化粧水を少しずつ手に取り、2,3秒手のひらで温めてから、ハンドプレスでゆっくりと肌に押し込んであげることが大切です。
スキンケアの際には、たっぷりの化粧水を一気につけた方が保湿できる、と考えている方も少なくないかと思いますが、肌は大きすぎる成分を受け入れられないだけではなく、一度に受け入れられる成分の量も決まっています。
つまり、化粧水をたっぷり使って肌になじませようとしても、肌が化粧水に含まれている保湿成分を受け入れきれないため、肌表面に保湿成分が残った状態になり、ベタつきにくい成分を使った化粧水でもベタついてしまう可能性があるのです。
混合肌の方は、しっとりタイプの化粧水を使うときには少しずつ、水分の足りないところに化粧水をつけるという意識で化粧水を使うようにしましょう。
その3|TゾーンとUゾーンに使う化粧水の量を分ける
混合肌の場合は、肌にカサつく部分とベタつく部分があるため、顔全体に同じ量の化粧水を使うよりも、カサつく部分とベタつく部分で量を調整したほうがベタつきを防ぐことができます。
顔の部位によって肌質が異なる混合肌は、ベタついているTゾーンとカサついているUゾーンで、必要になる水分の量が異なります。
不要な部分に水分を与えてしまうとベタつきに繋がる可能性があるので、ベタつくTゾーンには化粧水を少なめに、カサつくUゾーンには化粧水を多めにつけてあげると、ベタつかせずに化粧水を使うことができますよ。
その4|さっぱりタイプの化粧水と使い分ける
しっとりタイプの化粧水ではどうしても皮脂分泌が多い部分のベタつきが気になるという場合、皮脂分泌が多い部分が潤っているタイプの混合肌である可能性が高いので、顔の部位ごとにさっぱりタイプとしっとりタイプの化粧水を使い分けることをおすすめします。
さっぱりタイプの化粧水は、入っている保湿成分がしっとりタイプの化粧水よりも少ない場合と、しっとりタイプの化粧水と使用感を変えるために、肌を引きしめる収れん成分や、蒸発しやすい成分を配合している場合があります。
収れん成分や蒸発しやすい成分を使ったさっぱりタイプの化粧水は、乾燥部分の保湿には物足りなかったり、乾燥を悪化させたりしてしまう可能性があるので、さっぱりタイプの化粧水を併用する混合肌の方は、必ず皮脂分泌の多い部分だけに使うようにしてください。
その5|化粧水の後はさっぱりタイプの乳液で保湿
しっとりタイプの化粧水で肌に水分を与えた後は、さっぱりタイプの乳液を使って肌の水分にふたをするようにしましょう。
肌の水分にふたをする乳液や保湿クリームなどの保湿剤は油分を多く含んでいるため、しっとりタイプの化粧水に加えてしっとりタイプの乳液を使ってしまうと、肌のベタつきが気になる場合があります。
また、しっとりタイプの乳液を使うことによって油分の量が多くなり、ベタつきだけではなく、ニキビなどの肌トラブルに繋がってしまう可能性もあります。
混合肌は乾燥とベタつきの両方に悩みがちな肌質なので、ベタつきやすいTゾーンにはさっぱりタイプの乳液を薄めに、乾燥するUゾーンはさっぱりタイプの乳液を多めに重ねるようにすると、バランスよく肌のうるおいを保つことができますよ。
混合肌でもベタつきにくい!保湿効果の高い化粧水3選
混合肌でもベタつきにくいしっとりタイプの化粧水とは、肌になじみやすい保湿成分がメインに使われ、ベタつきがちな保湿成分の配合量が少ない化粧水のことです。
ここでは、さっぱりタイプとしっとりタイプがある化粧水の中から、混合肌の方におすすめできるしっとりタイプの化粧水をご紹介します。
ファンケル|無添加アクティブコンディショニングEX 化粧液II しっとり
30mL 1,836円(税込)
ファンケルの無添加アクティブコンディショニングEX化粧液IIしっとりは、配合成分27種類のうち16種類が保湿成分でつくられている、高保湿タイプの化粧水です。
肌が本来持っている保湿成分のセラミドに近いアクティブセラミドという保湿成分を配合しており、肌の一番外側にある角質層に水分を満たして自ら潤いを蓄える力をサポートしてくれます。
また、ベタつきやすい成分であるコラーゲンを肌になじみやすく加工した「加水分解コラーゲン」が配合されているため、混合肌でもベタつきなく肌に水分を与え、潤いをキープしやすい肌づくりに役立ちますよ。
オルビス|アクアフォースローションM(しっとりタイプ)
180mL
ボトル入り1,620円、つめかえ用1,404円(どちらも税込)
オルビスのアクアフォースローションM(しっとりタイプ)は、3種類のアミノ酸を独自にブレンドしてつくった、肌本来の潤いに近い「ピュアアクアエッセンス」という保湿成分を配合している、ベタつきにくく、肌になじみやすい化粧水です。
角質層の細胞の隙間に入り込んで乾燥している部分を優先的に保湿するうるおいマグネットAQという成分が配合されているため、角質層にすばやく水分を行きわたらせて水分をキープしてくれますよ。
ちふれ|化粧水 しっとりタイプ
ボトル入り180mL、詰め替え用150mL
ボトル入り594円、詰め替え用486円(どちらも税込)
ちふれの化粧水 しっとりタイプはプチプラ化粧水ですが、配合成分が非常にシンプルで、全13成分中5種類が保湿成分でつくられている、保湿用の化粧水です。
ベタつきやすい成分のヒアルロン酸Naが含まれていますが、化粧水のパッケージに書かれているヒアルロン酸Naの配合量も全体の0.01%とベタつきに繋がるほど多い量ではないため、肌をベタつかせずに水分が保護されているのを実感することができます。
また、肌に清涼感を与える成分のエタノールが配合されているため、しっとりタイプの化粧水でベタつきを感じやすい混合肌の方でも、ベタつきを感じにくく保湿感を得られる化粧水であるといえます。
まとめ
本記事では、混合肌の方の化粧水選びについて、さっぱりタイプよりもしっとりタイプの化粧水がおすすめだとお伝えしました。
しっとりタイプの化粧水にも、さっぱりタイプと保湿力がほぼ変わらないもの、ベタつきにくい保湿成分を使っているもの、ベタつきやすい保湿成分を使っているもの、というように、さまざまな種類があります。
混合肌は乾燥もベタつきも気になる肌質なので、ベタつきにくい保湿成分を使ったしっとりタイプの化粧水を選ぶことをおすすめします。
ベタつきにくい保湿成分には以下のようなものがあります。
また、化粧水の使い方によっても肌のベタつきやすさが変わるので、しっとりタイプの化粧水を使う際は化粧水を一気にたっぷり使うのではなく、少しずつたっぷり使うことを心がけるようにしてください。
混合肌は顔の部分による肌質の差が大きく、基礎化粧品ひとつとっても何を選ぶべきかで悩みがちですが、本記事の内容があなたの化粧水選びのお役に立てば幸いです。