
開き毛穴、詰まり毛穴など、毛穴トラブルに悩む方は多いですよね。
毛穴トラブルを解決するには、日々のスキンケアでしっかり毛穴ケアをすることが大切。
保湿や毛穴の汚れ落としなど、毛穴ケアに幅広く使えるのが「スクワラン」です。
本記事では、スクワランが毛穴に良い4つの理由を解説し、スクワランの選び方や効果的な使い方を紹介。
スクワランを使いこなして毛穴トラブルを解消しましょう!
スクワランとはどんな成分?
化粧品の成分としてよく耳にするスクワランは、毛穴トラブルのある方にぜひ使っていただきたい成分。
スクワランは「スクワランオイル」ともいわれるように、オイル(油性成分)の一種です。
はじめに、スクワランとはどんな成分なのかを紹介しましょう。
スクワレンを安定化させた成分
スクワランと似た言葉で「スクワレン」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
スクワランはスクワレンを加工した成分なのです。
スクワレンは深海に生息するサメの肝臓から抽出された成分で、人間の皮脂にも含まれています。
スクワレンはそのままだと酸化・変質しやすいので、化粧品などに配合するために水素を添加させて安定性を高めたものがスクワランです。
よく、オイルは酸化すると肌に刺激となるといわれますよね。
スクワランは酸化しないように安定化された成分なので、肌への刺激が少なく安心して使えます。
肌なじみがよく高い保湿力がある
スクワランはもともと皮脂にもあるスクワレンを使った成分なので、肌なじみが良いのが特徴。
スクワランは肌につけると、肌の一番外側にある「角質層」を保護するように覆い、皮脂と同じように、角質層内の水分が蒸発するのを防ぐ働きがあります。
角質を柔らかくするエモリエント効果も
スクワランは角質層の表面に膜を作るだけでなく、角質層に浸透。
角質層に浸透したスクワランは、角質層内の水分を保ち、角質層を柔らかくしてくれます。
この働きは「エモリエント効果」と呼ばれ、肌を美しく健康な状態に保つためにとても重要な働きです。
オイルにありがちな「ベタつき」がない
スクワランはオイルの一種ですが、オイル特有の粘りが少ないのが特徴。
サラっとしたテクスチャーで、肌にすっとなじんでベタつきません。
スクワランは、不純物が極めて少ないので、匂いもほぼ無臭。
「オイルのベタつきや匂いが苦手」という方にも、スクワランはおすすめなんです。
毛穴トラブルに対するスクワランの4つの働き
肌なじみがよく、肌への刺激が少ないスクワラン。
スクワランは毛穴トラブルに対してどのような働きがあるのでしょうか。
一口に毛穴トラブルといっても、毛穴の状態によってさまざまなタイプがあります。
あなたの毛穴トラブルがどのタイプかは、以下のチャートを参照してくださいね。
肌を保湿して開き毛穴を防ぐ
開き毛穴とは、その名の通りポッカリと口を開いた毛穴です。
開き毛穴は、毛穴の部分にファンデーション落ち込む「毛穴落ち」が発生しやすいので、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
開き毛穴の原因となる皮脂の過剰分泌は、さまざまな要因で起こります。
10代の場合は、思春期に分泌が増える「アンドロゲン」という男性ホルモンの影響が大きいと考えられます。
一方、20代以降に見られる皮脂の過剰な分泌は、多くの場合、肌の乾燥が引き起こしています。
間違った洗顔や毛穴ケアなどが原因で毛穴周りの肌の乾燥が続くと、肌は乾燥から肌を守るために皮脂の分泌を増やすのです。
乾燥肌が原因で皮脂の分泌が増えた状態は「インナードライ肌」と呼ばれ、開き毛穴が発生しやすい肌です。
スクワランは保湿効果が高く、インナードライ肌で起こっている肌内部の乾燥による悩みを落ち着かせる効果が期待できます。
肌の乾燥がおさまってくると、皮脂の過剰な分泌が収まっていき、開き毛穴の原因になりにくくなりますよ。
高い保湿効果によりたるみ毛穴を目立たなくする
たるみ毛穴は、加齢などによって毛穴周辺の肌がたるむことで発生し、頬など肌が柔らかいところにできやすく、毛穴同士がつながって溝のように目立つことも…。
たるみ毛穴の大きな原因は、肌の表皮の下の「真皮」と呼ばれる組織にハリや弾力が失われること。
しかし、スクワランは真皮には浸透しないので、直接たるみを改善することはできません。
スクワランには角質層にある水分の蒸発を防ぎ、角質層内の水分をキープする働きがあります。
水分が十分に蓄えた角質層には、ふっくらとハリが生まれ、たるみ毛穴が目立ちにくくなるのです。
また、たるみが気になる年齢になると気になるのが、肌に分泌される皮脂の減少です。
皮脂の分泌量は20代をピークに減少。
皮脂の分泌量が減少すると、肌の乾燥が進み、たるみ毛穴が目立ちやすくなります。
加齢によって減少した皮脂を補う形でスクワランを肌に補給すると、肌が保湿されて毛穴が目立ちにくくなるのです。
肌のターンオーバーを正常化させて詰まり毛穴を防ぐ
毛穴に角栓が詰まりポツポツと目立つ詰まり毛穴は、鼻の周りなどよく見られる毛穴トラブル。
毛穴に詰まった角栓は、時間が経つと酸化して黒く目立つこともあります。
角栓は肌の角質に皮脂が混ざって形成されます。
つまり、肌に古くなった角質が溜まっていると、それだけ角栓ができやすくなるということ。
肌に角質が溜まる大きな原因の1つが、肌のターンオーバーの乱れです。
肌のターンオーバーとは、古くなった角質が一定周期で剥がれ落ち、新しい角質細胞に入れ替わる働きです。
肌のターンオーバーが乱れると、角質の生まれ変わりがスムーズに行われなくなり、毛穴周りの肌に角質が溜まっていきます。
厚くなった角質に皮脂が混ざると大きな角栓ができ、毛穴に詰まって毛穴を目立たせてしまうのです。
詰まり毛穴を作らせないためには、毛穴周りの肌のターンオーバーを整えることが大切。スクワランは、角質層になじんで、適度な水分を保ち角質層を柔らかくします。
角質層が柔らかく健康な状態になると、肌のターンオーバーも本来のペースを取り戻しやすくなるんです。
ターンオーバーが整うと、肌に古くなった角質が溜まらないので、毛穴に大きな角栓ができにくくなりますよ。
エモリエント効果によって毛穴の汚れを防ぐ
スクワランはエモリエント効果によって、毛穴周りの肌が柔らかくします。
毛穴周りの肌が柔らかくなると、洗顔やクレンジングの際に毛穴に溜まった汚れがするりと落ちやすいのです。
毛穴に皮脂や角栓が溜まらない状態を保っていると、開き毛穴や、毛穴の詰まりは発生しにくくなります。
スクワランはニキビケアにも有効
スクワランはさまざまな毛穴トラブルに働きかけることがわかっていただけたでしょうか?
ところで、毛穴から発生するトラブルといえば、ニキビも気になりますよね。
スクワランは油性の成分なので「ニキビが悪化しそう」と敬遠している方も多いのではないでしょうか?
スクワランをニキビに使っても良いのかどうかを調べてみました。
スクワランはニキビの悪化にはつながりにくい
ニキビは、詰まった毛穴の中に皮脂が溜まって発生します。
さらに、皮脂の中でアクネ菌が増殖すると、ニキビに炎症が起こるのです。
アクネ菌は皮脂をエサにして増殖するといわれています。
しかし、アクネ菌が好むのは皮脂に含まれる「オレイン酸」「パルミチン酸」といった脂肪酸と呼ばれる成分。
皮脂の中に含まれるスクワランは、アクネ菌のエサにはならないので、ニキビを悪化を防ぐ効果があるんです。
また、スクワランには殺菌作用があるので、ニキビの炎症を防ぐ効果も期待できます。
スクワランの保湿作用が皮脂を減少させる
スクワランには保湿作用があり、毛穴周りの肌を保湿することで、余分な皮脂の分泌を減らす働きが期待できます。
ニキビには、思春期にできる「思春期ニキビ」と、大人になってからできる「大人ニキビ」があります。
大人ニキビの大きな原因は肌の乾燥なので、スクワランによって肌にうるおいが与えられると、大人ニキビができにくくなるのです。
スクワランの持つ「高い保湿作用」を考えると、スクワランは大人ニキビができやすい方におすすめの成分だといえるでしょう。
毛穴ケアに有効なスクワランの選び方
毛穴トラブルやニキビに悩む方におすすめのスクワラン。
さっそく日々のスキンケアに取り入れてみたいですよね。
スクワランを選ぶ際にどのような点に気をつけて選べばよいのか、選び方のポイントを解説します。
動物性と植物性の違い
スクワランの原料となるスクワレンは、深海に生息するサメの肝臓から抽出されているので「動物性」の成分です。
しかし、スクワレンは動物だけでなく、オリーブや紅花、トウモロコシなど植物などにも含まれているので、植物から取ったスクワレンから作られたスクワランも化粧品として売られています。
動物性スクワランと植物性スクワランにはどのような違いがあるのでしょうか?
- 純度が高い
- 植物性には含まれない「プリスタン」という刺激物質が少量含まれる
- 肌への浸透性が高い
- 動物性に比べて配合量が少ないので原料が大量に必要となる
- 動物性に比べると純度が低い
- 動物性スクワランに含まれる「プリスタン」という刺激物質は含まれない
動物性スクワランも植物性スクワランも、上で紹介したスクワランとしての働きは大きく変わりません。
動物性スクワランにある「プリスタン」という成分は、残っていてもごく少量なので、刺激を感じることはほとんどありません。
しかし、稀に刺激を感じる方もいるようなので、はじめて使う化粧品などで刺激を感じやすい方は使用前にパッチテストをするなど、注意が必要です。
植物性スクワランは、抽出できる量が少ないことから、現在は販売されている商品の数は少ない状況です。
しかし、動物性スクワランの原料となる「アイザメ」の絶滅が危惧されていることから、今後は植物性スクワランの生産も増えることも考えられます。
また、化学的に合成されたスクワランも開発されていますが、動物性や植物性のスクワランの方が、品質が高いといわれています。
純度の高いものを選ぶ
スクワランを選ぶ際に注目したいのが純度です。
純度が高いということは、スクワレン以外の成分が入っている割合が少なく、肌への刺激が低いということを意味します。
スクワランは多くの場合、商品に純度が表示されているので、購入の際はチェックしてみましょう。
防腐剤など添加物のないものを選ぶ
スクワランは酸化しにくい成分なので、純度が高い場合、基本的には防腐剤は必要としません。
しかし、純度の低い製品や他の成分を配合したスクワランなどには「トコフェロール」「パラベン」といった防腐剤を使用している場合もあります。
防腐剤は肌への刺激となる場合もあるので、成分表をチェックして添加物がないものを選ぶようにしましょう。
毛穴ケアにおすすめしたいスクワラン3選
スクワランはさまざまな商品が販売されているので「どれを選べばよいかわからない」という方もいるかと思います。
ここでは、厳選したおすすめのスクワランを3つ紹介します。
HABA 高品位 スクワラン
- 99.9%と極めて高い純度の動物性スクワラン
- 防腐剤なしで原材料はスクワランのみ
- 自社工場で厳しい品質管理のもと生産
累計2,000万本を売り上げた人気のHABAのスクワランは「@cosme2016年度殿堂入り」を果たした実力派コスメです。
純度が高いことから、動物性スクワランに含まれる「プリスタン」という刺激物質も含まれていません。
無印良品 オリーブスクワラン
- オリーブ油から抽出したスクワレンを使用
- 安心の日本製
- 50mlで990円と低価格
オリーブ油を原料とした植物性スクワランとして人気の無印良品オリーブスクワラン。
肌なじみがよくサラッとした使い心地で、コストパフォーマンスが良いと人気です。
マカダミ屋 スクワランオイル
- 純度99%以上の高品質
- 80mlで1,580円とコストパフォーマンスが良い
- セラピストも愛用のスクワラン
マカダミ屋はサロン向け卸オイルの専門店。
そのため、メーカーより大量仕入れが可能となり低価格を実現しています。
毛穴ケアだけでなく全身にスクワランをたっぷり使いたいという方におすすめです。
毛穴ケアに効果的なスクワランの使い方
毛穴トラブルにスクワランを取り入れるなら、できるだけ効果的に使いたいですよね。
最後に、毛穴ケアに効果的なスクワランの使い方を紹介します。
乳液、クリームの代わりに使う
スクワランは皮脂に含まれる成分から作られている油性成分。
日々のスキンケアに使用する際は、化粧水や美容液をつけたあと、乳液やクリームの代わりに使用します。
スクワランは油性成分といってもベタつくことがなく、肌をふっくらもちもちに仕上げてくれます。
使用量は、顔全体なら1~2滴と少量で十分伸ばせます。
メイクをする場合は、スクワランが肌になじんだあと、化粧下地とファンデーションをつけていきましょう。
毛穴の詰まりには綿棒マッサージ
毛穴が詰まったり、角栓が黒く目立ったりしていると、「とにかく毛穴の詰まりをなんとかしたい」と思いますよね。
毛穴に詰まった角栓は、洗顔時にゴシゴシこすったり毛抜などで抜いたりすると、毛穴周りの肌を傷つけ、肌が乾燥させてしまいます。
毛穴の詰まりを取りたいときは、スクワランオイルを使って角栓を取る方法があります。
スクワランオイルは、毛穴周りの肌をやわらかくしてくれるので、毛穴に詰まった角栓が取れやすくなるのです。
- 毛穴の詰まりが気になる部分を蒸しタオルで温める
- 綿棒にスクワランオイルをたっぷりと浸す
- 綿棒の先を転がすようにして角栓が気になる部分をマッサージする
- 2~3分したら、スクワランオイルとティッシュで優しく拭き取る
角栓を無理に取ろうと、ゴシゴシとこすらないようにしましょう。
スクワランと角栓がなじむと、綿棒で取れなくても、洗顔の際に角栓が落ちやすくなりますよ。
綿棒を使ったオイルマッサージについてくわしく知りたい人はこちらスクワランに関するQ&A
いろいろな毛穴トラブルに最適なスクワラン。
初めてスクワランを使う方は「今までオイルを使ったことがない」「スクワランオイルの扱いが不安」など、いろいろな疑問や不安がありますよね。
ここでは、スクワランにまつわる質問、疑問にお答えしていきます。
スクワランはオイルの一種なので、つけたまま紫外線を浴びると、日焼けするのではと心配になりますよね。
スクワランはスクワレンを酸化しにくいように安定化させた成分。
紫外線にあたっても酸化、変性することがありません。
また、スクワランを使用することで、角質層が健康な状態になると、肌のバリア機能(肌を紫外線などの刺激から守る機能)が高まるので、紫外線の刺激も受けにくくなります。
スクワランは肌への刺激が少なく、高い保湿力があるので、全身の保湿に使えます。
また、浸透性が高くベタつきがないので、髪の保湿剤としても使用できます。
また、唇にもスクワランを使うことができます。
スクワランは純度が高い成分なので、酸化や変性する可能性は低く、通常の化粧品と同じように、直射日光を避けて冷暗所にて常温で保管すれば問題ありません。
特に冷蔵庫などで保管する必要もありませんよ。
スクワランを上手く利用して毛穴レスな肌に!
スクワランはさまざまな毛穴トラブルに対して、効果的に働きかける成分。
スクワランはオイルの一種ですが、肌への浸透性が高くベタつきがないので、「オイルのベタつきが苦手」いう方にもぜひ使っていただきたいアイテムです。
スクワランは1本持っていると、毛穴ケアだけでなく全身の保湿ケアにも使えます。
価格も比較的手頃なので、日々のスキンケアにぜひ取り入れてみてくださいね。